『おそく起きた朝は…』『おそく起きた昼は…』と、タイトルと放送枠を変えながら30周年を迎える人気番組『はやく起きた朝は…』。出演者の磯野貴理子さん、松居直美さん、森尾由美さんは、結婚・出産・離婚など、それぞれの人生の節目を番組で共有してきた。

 そんな飾らないおしゃべりで今や親子3代のファンを生んでいる『はや朝』30周年を記念し、磯野貴理子さんに番組秘話をお聞きした。(全2回の2回目/最初から読む)

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読者からのハガキの選び方

――磯野さん、松居さん、森尾さんで、収録前に作戦会議をしたりしますか。

磯野貴理子さん(以下、磯野) そんなのないない(笑)。ぶっつけ本番です。大体完パケくらいで撮ってるから、放送時間の30分ちょっとしか撮ってないと思います。

磯野貴理子さん

――編集もほとんどないんですね。

磯野 ちょっとつまむくらいだと思いますね。金魚がホースに挟まれたとか、そんなハプニングはあったけど、途中で中断されることもないですよ。

――台本も作戦会議もなしということですが、読者からのハガキはどうやって選んでいるのでしょうか。

磯野 まず、スタッフがそれぞれに向いてそうなハガキを選別してくれて、その中から、自分が読みたいハガキを選んでます。

 

12歳の女の子からのお便りに感動

――番組開始から30年ということで、親子3代で楽しんでいる視聴者もいるそうですね。

磯野 ありがたいことです。それが30年続けるってことなんだと思って、本当に感慨深いです。

 この前、直美ちゃんが読んだハガキで、12歳の女の子からのお便りがあって。書き出しが、「私は物心ついた時からこの番組を見ています」だったの。

――かわいいですね。

磯野 「物心ついたときって何歳だろう?」って。かわいいですよね。その続きで、「私は今年中学受験で、勉強がつらくて逃げだしたくなります。だけど、3人の笑顔に救われています」って言うの。

 12歳の女の子をアラ還の私たちが救ってるなんて、私、ものすごい感動しちゃった。逆にこっちが救われたわ、と思ってね。