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 記事では、遊佐容疑者が提出した離婚届は東京家庭裁判所で無効であると審判されたこと、A子さんが被害相談をした担当刑事から「偽造有印私文書行使罪などでの刑事告発に前向きな言葉」を伝えられたことなどを報道。さらに遊佐容疑者との一問一答や、「文書偽造は行っておりません。刑事告発をされた事実はありません。離婚後に私がどのようなバックグラウンドのある女性と再婚しても、それは私の自由ではないでしょうか」などとする書面回答についても掲載している。茨城県教育委員会は「事実を把握しておりません」と回答。一方、A子さんは取材に「校長になると聞いて、唖然としました。自身の行為を子供たちにどのように説明するのでしょうか」などと答えていた。

離婚届の無効を確認した家裁の審判

 また、紙幅の都合で掲載しきれなかったが、遊佐容疑者からは主に以下のようなメールでの回答も届いていた。

「私の経験全てが、高校生の役に立ったら良い」

「つくばの教育委員会とは、テラ時代のこともよく話しており、まだ何が正解かわかっていないこと、自分が間違えたと思ったときにどう行動したか、など自分の経験のすべてを高校生に話したいということを伝えてました。教育委員会側も、もちろん私を輝かしい経歴の人として採用したわけではなく、ある意味間違いだらけな人として、採用していただけたのだと理解しております。彼らは、間違えない人材を探していたのではなく、間違えたことを隠さずに話せる人、またその行動をどうすればよかったのかを若者と話し合える人を探していたのだと考えています」

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「私の弁護士は今回のことで全面的に私を弁護し、そもそもこのような記事が出ないように、尽力してくださいます。ただもし仮に、わたしの弁護士が負けて、これが文春に載ったとしたら、それはそれで今回のことを高校生全員に話そうと思っています。(中略)もしかしたら生徒の中には『先生という職は人格者であるべきで、疑いがかけられているだけでもそんな人に習いたくないと思うから、文春は記事にして正しかった』という生徒もいるかもしれません。高校生に私の判断を委ねたら良いと考えているので、そうしたら私は辞職させていただきます。記事が出ることは一見最悪なことかもしれません。しかし、その結果、生徒の中から正義感の強いジャーナリストを目指す子が現れたら、これは素晴らしい出来事になります。私の経験全てが、高校生の役に立ったら良いと願っているので、それでそれで本望です」