2月11日に都内のホテルで断髪式を行った元関脇の逸ノ城こと三浦駿氏(30・以下、逸ノ城)が、式の開催にあたって師匠である湊親方の支援を拒絶していたことが週刊文春の取材で分かった。

異例ずくめだった断髪式

 逸ノ城の断髪式は墨田区にあるホテルの宴会場で行われた。SNSで募集した一般参加のファンや母国モンゴルの関係者らを含め、出席者は約400人。会場には、元横綱・鶴竜こと音羽山親方、元関脇・朝赤龍こと高砂親方、現役大関の霧島ら、逸ノ城と同じモンゴル出身の親方や力士たちも駆け付けた。

逸ノ城

 最後に髷を切り落とす「止め鋏」を入れたのは、鳥取城北高校校長で相撲部総監督の石浦外喜義氏。高校時代の恩師が力士の証である大銀杏に刃先を当てると、逸ノ城は感極まって落涙した。この様子を「涙の断髪式」と各メディアはこぞって報じたが、疑問を呈するのはある相撲担当記者だ。

ADVERTISEMENT

「異例ずくめの断髪式だった。優勝経験もある元三役力士で、関取在位30場所以上という国技館の使用する条件もクリアしている。本来なら国技館で盛大に行われてもよかったのですが……」

 さらにこうも指摘する。

「本来であれば止め鋏を入れるのは、師匠の湊親方です。ところが、親方もおかみさんも、湊部屋の力士たちの出席もない。部屋の主要な後援会関係者も不参加が多かったようですし、不穏な点が際立つ式典でした」

異例の断髪式は、墨田区のホテル宴会場で行われた

湊親方は人知れず動いていたが…

 師匠が出席しない断髪式はなにを意味するのか。事情を知る湊部屋の後援会関係者が声を潜める。

「昨年5月の引退のゴタゴタで、湊親方がいまだにへそを曲げていると世間にとられては忍びない。実際は逸ノ城に国技館で断髪式をやらせてあげようと、湊親方は人知れず動いていたが、その支援の手を逸ノ城側が拒んだのです」

 湊親方の根回し空しく、師弟断絶の断髪式が強行されたのはいったいなぜだったのか――。

 2月14日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」では、逸ノ城が引退に至った経緯、師匠不在の断髪式強行の裏側や、深い師弟の断絶などについて詳報している。

文藝春秋が提供する有料記事は「Yahoo!ニュース」「週刊文春デジタル」「LINE NEWS」でお読みいただけます。

※アカウントの登録や購入についてのご質問は、各サイトのお問い合わせ窓口にご連絡ください。