政治とカネの問題が沸騰するなか、中国新聞がスクープを放った。

『甘利氏 全国に「裏金」か 19年参院選 宮城でも100万円 政策活動費 原資の可能性』(2月14日)

©JMPA

「裏金」&「政策活動費」という注目のキーワードが出ている。この記事がどれほど重要なのか? ここで昨年9月の中国新聞のスクープを振り返ろう。

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『買収原資か メモ押収 総理2800 すがっち500 幹事長3300… 河井元法相宅で検察』(2023年9月8日)

 2019年の参院選広島選挙区を巡る買収事件で、検察が河井克行元法相の自宅から押収したメモがあった。それが、

「総理2800 すがっち500 幹事長3300 甘利100」

味わい深い「すがっち500」

 このメモは当時の安倍晋三首相が2800万円、二階俊博自民党幹事長が3300万円、菅義偉官房長官が500万円、甘利明党選挙対策委員長が100万円を現金で提供したとうかがわせる内容だった。ちなみに「すがっち500」がやたら味わい深い。河井氏の“ボス”が菅義偉氏だったのだが、裏では「すがっち」と呼ばれていたなんて。すがっち、実はナメられていたのか?

甘利明氏によるメモには「すがっち500」という文言が ©文藝春秋

 そしてこのメンバーの中で中国新聞の取材に答えたのが甘利氏だった。河井氏へ100万円を渡したと認め、「他の候補にも一律に持って行っている。(原資は)党からのお金」(2月14日)と説明していたのだ。今回の中国新聞の記事は『全国に「裏金」』を証明したことになる。

 ここで重要なのは「裏金」と中国新聞が書いていること。