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「有望な社員が続々と退職している」「章男会長は人が良すぎる」トヨタ社員・元社員6名が嘆く「世界ナンバーワン企業・トヨタの危機」

2024/03/01

genre : ビジネス, 企業

note

「トップは『やってみなはれ』と言っているのに、ミドルがせき止めてトップの意向を下に伝えていません。若手・中堅が意欲的に活動しようとしているのに、ミドルがそれを抑え込むケースが目立ちます。本来は“組織の連結ピン”であるべきミドルが、逆に組織の障害になっています」(A氏・現役社員)

取材を終えた筆者の感想

 トヨタと言えば、押しも押されもせぬ「ザ・日本代表」。社員にとっても、待遇・安定性・名声など魅力的な会社のはずですが、トヨタに見切りを付けた元社員だけでなく、現役社員も様々な不満を口にしていました。

 トヨタは、ドッジラインによる財政・金融引き締めの影響を受けて1950年に倒産の危機に直面しました。しかし、この危機をバネにトヨタ生産方式を生み出し、今日の繁栄につながる強固な経営基盤を作り上げました。

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 いま大競争の時代を迎えて、トヨタは「世界のリーダー」から「数ある有力メーカーの1社」に転落するという見方が業界内では有力です。しかし、経営陣にも社員にも現状への強烈な不満と改革の意思がある限り、今後も世界で勝ち続ける強いトヨタを保ち続けるのではないかと筆者は期待しています。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。次のページでぜひご覧ください。

「有望な社員が続々と退職している」「章男会長は人が良すぎる」トヨタ社員・元社員6名が嘆く「世界ナンバーワン企業・トヨタの危機」

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