親戚や友人から借りているお金は別で、返し方が難しいです。一度に返して「なんで急に返せるの?」といぶかしがられるのを避けるには、何度かに分けるなどの工夫が必要ですね。
積極的に運用すべきか
――大金を入手したら、銀行に預けっぱなしよりも、積極的に運用すべきですか。
ぽんぽん インフレがずっと続くかわかりませんが、あくまで仮定の話ですが年に2%ずつ物価が上がると考えたら、お金の価値は2%ずつ下がるわけです。すると数十年で半分になってしまう可能性があります。人口減少でもらえる年金が減るのも目に見えていますから、宝くじに当たらないとしても、資産形成は自分でしっかりやる必要があると思います。
まず、この先どう生きたいか、方針を決めることが大事です。自分の年齢にもよりますし、使い切って何も残したくないという考え方の人もいれば、できるだけ子孫に残したいという人もいるでしょうから。
資産運用会社を作ってお金を移動しておき、その会社からお金を借りてビジネスを始めるのも、上手いやり方です。いまは会社を立ち上げるのが簡単で、行政書士にお願いすれば10万円ぐらいで作れます。最初はリスクの低いアパートの大家さんなどから、始めてみるのがいいでしょう。
ポートフォリオは慎重に
――ご自身の経験をもとに、年代別のお勧めポートフォリオを作ってくださいました(表を参照)。
ぽんぽん ポートフォリオはいきなり組むのではなく、2、3年かけてゆっくり考えるべきです。公的年金を運用している「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)」が日本株、日本債券、アメリカ株、アメリカ債券を各25%ずつ持って運用しているので、表はそれを参考にして作ってみました。
収入にもよりますが、20代から60代は基本的に株の割合が高くていいと思います。アメリカの株や債券を持っていれば4、5%の配当金が入ってくるので、2000万円ぐらいの収入になります。若いときはアメリカドルを多く持ち、60代を迎えるくらいから円の比率を高める。90代では、円100%にするといいでしょう。
――当せんの年齢によって、運用の方法やリスクの掛け方が変わるんですね。アメリカの株や債券のほうが有利ですか。
ぽんぽん 日本株、アメリカ株は、配当金以外に上昇益も期待できます。今後、円安傾向は止まらないと思うので、アメリカに投資して日本でお金を使うという考え方がベターです。