2012年にスポーツくじ「BIG」で1等最高6億円を引き当てた、ぽんぽんさん(仮名/40代会社員)。当時は年収400万円程度のサラリーマンで、いきなり大金を手にしたことに喜びつつも、大いに戸惑ったという。その後、どのような億万長者ライフを送ってきたのか? 

 そんなぽんぽんさんに「高額当せんした時の心構え」「賢いお金の使い方」について話を聞いた。(全2回の1回目/続きを読む

高額当せん者のぽんぽんさん ©文藝春秋/山元茂樹

◆◆◆

ADVERTISEMENT

――スポーツくじ「BIG」で最高額の6億円を当てたぽんぽんさんには、2022年11月にも文春オンラインのインタビューにご登場いただきました。記事は大反響でした。

ぽんぽん ヤフーではコメントが1万件くらいついていて、全部読みました。僕の人物像を評価してくれたり、自分だったらこういう投資をするのにという意見があったりして、「ああ、そうだよね」と頷いたり、「反省します」と思ったりしました。

――今回はぽんぽんさんからインタビューのご提案をいただいて、改めてお話を伺います。

ぽんぽん 「宝くじに当たった人が、のちに破産した」とか「当せん金を巡って、家族や友人との関係が壊れた」という話をいくつか聞いて、そういった不幸を少しでも減らしたいと思ったことと、失敗を含めた自分の経験を共有して、これから当せんされる方へのアドバイスになればいいな、と思ったことが理由です。

 ただ、お金に対する考え方は千差万別で、貯めるのが好きな人もいれば、使うのが楽しい人もいるので、誰にでも当てはまる話にはなりません。

 まだ当たっていない方には、「宝くじに当たったらこんなことが起こるんだ」と心の準備をしていただくと同時に、読み物として楽しんだり、資産運用の参考にもしてもらえればと思っています。

6億円が入金された銀行通帳には「トト トウセンキン」の文字が(本人提供)

20代で億万長者に

――当せんされたのは2012年で、ぽんぽんさんは20代後半でしたね。

ぽんぽん 年収400万円くらいのサラリーマンでした。僕は大学時代に少し株をやっていて、儲かったり損したりして知識は得たけど、長続きはしませんでした。競馬やパチンコはやったことがなく、若い頃から家計簿をつけていたので、慎重なタイプではありますね。

――宝くじにもいろいろ種類がありますが、BIGを選んだ理由は?