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ぽんぽん 僕の場合、ATMのような存在になりたくないという気持ちが強かったですね。どうしても生活が変わってきちゃうので、気づかれる可能性は高いです。一般社会で生きていればいろいろな関係性がありますけど、誰に話すかは、よくよく注意してほしいです。

 同居している家族については、話したほうがいいと思います。秘密を抱えながら顔を突き合わせるのもしんどいし、同じ家に住んでいれば、おそらくバレます。

 親戚や友人に話すことは、お勧めしません。知れ渡ると親戚がどんどん増えたり、信用できる相手だけに話しても、その人が家族や知り合いに話して、広まってしまう恐れがあります。僕の場合も信用できると思った人から話が漏れて、「お金貸して」という連絡が来て困ったことがありました。

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恋人とのいざこざも

――女性不信にもなったとか。

ぽんぽん 付き合っている相手がいて、伝えてもいい人だと思ったので伝えました。でも結局、お金の話でゴチャゴチャしちゃって、別れることになりました。それ以来、彼女を作ってませんし、もちろん結婚もしてません。

――会社では、いまもバレてないんですか。

ぽんぽん はい。少し貯めていることは知られているので、「投資で稼ぎました」とひたすら言ってます。高いスーツや腕時計で会社へ行ったりしませんし。服は最近、しまむらで買ってます(笑)。いいですよ、安くて温かいし。

――税金対策も必要でしょう。

ぽんぽん 家族には当然お金を渡したいですけど、年間110万円を超えると贈与税がかかるので、税金を払う必要がない範囲でやり繰りしています。両親には、月30万円ぐらいまでを目安に使っていいよと言って、クレジットカードを渡しています。車も自分名義で6台所有していて、家族に貸しています。どちらも贈与税対策です。

会社では「投資で稼いだ」と言って通しているという ©文藝春秋/山元茂樹

金銭感覚の変化は

――堅実なお話が多いですけど、パーッと使った分はないんですか。

ぽんぽん 世界一周でもしたらと勧められましたけど、興味ありませんでした。海外旅行には何回か行きましたが、1週間で何十万も使って、その上疲れるだけで、何も残らない。あくまで僕の価値観ですが、これは違うなと(笑)。

 いまでも1万円使うときは、当せん前と同じ1万円の感覚です。