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容姿に自信のない女性は早々に結婚していく

 また、『美人が婚活してみたら』(とあるアラ子著/小学館クリエイティブ/2017年)というエッセイ漫画では、美人が婚活パーティに行くたびに「サクラだろう」と言われ、見合いをするたびに「物を売りつけようとしているのでは?」と疑われたという描写があります。

 では、3つ目の理由は何か。実は1つ目の理由と表裏一体になりますが、「容姿がいまいちと自分で思っている女性は、早めに手を打つから」という理由が挙げられています。婚活市場では、何人もの男女が出会いと称したマッチングを繰り返します。婚活が長引けば長引くほど、男女共により多くの出会いを経験していくわけで、そこで「自分が美しい」と思っている女性は、「よりハイスペックな男性がいるのでは」と迷うあまりに、なかなか「この人がいい」と決められません。

 一方、容姿に自信のない女性は早めの段階で、「容姿が優れない(と自分で思っている)私を選んでくれた人だから」と決断を下すというわけです。結果的に、容姿に自信のある女性は婚活市場に滞在し続け、自信のない女性は早々に結婚していくという仮説です。

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 あと、もう一点あるとすれば、男性の容姿の好みは女性に比べて多様であることが挙げられます。女性で低身長の男性を好む人は例外的ですが、男性では高身長の女性を好む人もかなりいますし、体型でもスリムな人よりふくよかな人に魅力を感じる男性も一定数いて、「ぽっちゃり婚活」というイベントもあるくらいです。

「個人化」の代償としての未婚

「容姿の優れた男性」はどうでしょう。面白いことに、こちらは女性と反対に非常に成婚率が高いのです。元来、女性が結婚相手に求める男性側のスペックの断然トップは、「高収入」でしたが、近年増えているのが「優れた容姿」です。

 こちらも確たる理由はわかりませんが、考えられる理由としては、「収入が仮に低くても、イケメンなら我慢できる」とか、「格好良い男性を連れて歩くことで自慢できる」「将来生まれる子どもが可愛くなるのでは」などの理由が考えられます。