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篠田麻里子が“浮気しまくる不倫妻”を熱演し、ハードな濡れ場を披露…鈴木おさむ(51)が明かす“驚愕キャスティング”の裏側

『最後のテレビ論』より #1

2024/03/27

source : 週刊文春出版部

genre : エンタメ, テレビ・ラジオ

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 僕はその時に、2024年の3月いっぱいで今の仕事を辞めることを伝えた。服部さんはかなり驚いていた。この漫画原作を元に、自分の世界観を爆発させてもいいかと聞くと、服部さんはOKしてくれた。

ハードな濡れ場にも挑戦できる主演女優を模索

 そして、テレビ朝日の奥川晃弘さんは、現在編成局長だ。僕は奥川さんとは同じ年で、バラエティーでずっと一緒に様々な作品を作ってきた。「Qさま!!」「お試しかっ!」「お願い!ランキング」そのほか沢山。

 奥川さんが服部さんに僕の名前を出したと聞いた。そして、奥川さんは僕に、「辞める前に、とにかくバズる作品を作ってくれないか」と言ってくれた。

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 ドラマは中味も大事だが、やはりキャスティングが大事だ。僕は、その作品からブレイクしたように見える人がいる時にドラマって大きなヒットに繋がると思っている。

 もちろんドラマでは人気者を見たいとは思うが、人気者以上に「おもしろいドラマ」が見たいはずなのだ。

 残念ながら「何で、この役この人なの?」と思うことはしょっちゅうある。

 そこで、この「離婚しない男」の主演女優を考える。服部さんはドラマ中に出てくるかなりハードな濡れ場にも挑戦したいという。なので、それが出来る女優さんが大事だと。

脚本を担当した鈴木おさむさん ©文藝春秋

篠田さんは「絶対にやらないだろうな」と思っていた

 大体、そういうのって新人とかがオーディションで選ばれたりするものだ。色々な名前を出し合ったが、しっくりこない。

 すると、1人の女性の名前が浮かんできた。それが「篠田麻里子さん」だった。以前、僕が原作のドラマに出演して頂き、ラジオにも出て頂いたことがあって、独特の色気のある方だなと思っていた。そしてチャーミング。

 ただ、2023年、離婚された篠田さん。色んな噂も出ていたが、そんなことも含めて、篠田麻里子さんがこの役に挑戦してくれたらとても刺激的で、かつおもしろいものになるなと思ったのだ。でも、絶対に「やらないだろうな」と服部さんと話していた。

 服部さんがしばらくして「篠田さん、やってくれることになりました」と報告してきた時は本当に驚いた。服部さんは篠田さんの事務所に行き、熱く口説いたそうだ。