3月10日(日本時間3月11日)に授賞式が開催された米アカデミー賞。毎年恒例のアカデミー賞予想を行った3人の的中度はいかに? 結果を踏まえ、3人それぞれが今回のアカデミー賞を振り返る。

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「本命」か「次点」がほぼ獲得

 座談会時点(2月10日)での私の予想は思いのほか結構当たってましたね。脚本、脚色、主演女優と男優賞以外で当たりました。でも最後の最後、直前の予想では日和ってしまって(笑)、メイクアップ&ヘアスタイリング部門を『哀れなるものたち』から、一番下馬評の高かった『マエストロ:その音楽と愛と』に変えてしまったのですが。

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 今年のアカデミー賞全体については、想定外な結果はほとんどなかったと思います。私の予想で「本命」の作品・俳優じゃなかった場合でも、「次点」が獲りました。『オッペンハイマー』が作品賞を含めた7部門獲得したのも、順当な結果だと思います。

予想大座談会では作品賞を「30年に一度レベルに良質な作品が揃った年」と期待していたMs.メラニーさん。同賞『オッペンハイマー』を含めて的中率は7割超え! © Universal Pictures. All Rights Reserved.

 作品賞を私以外の皆さんが外したのは、「全員が『オッペンハイマー』じゃつまらないから」と考えて、敢えてほかの作品にしたからでしょう。それぐらい作品賞は固かったです。

オスカーを“最大限”獲った『哀れなるものたち』

 少し意外だったのは、『バービー』が歌曲賞しか獲らなかったこと。監督賞にノミネートされなかったことも話題になりましたが、全米だけで6億ドルも興行収入を上げた大ヒット作でも、大衆的な作品は相変わらずアカデミー賞では評価されにくいと感じました。

11部門にノミネートされ、主演女優賞、衣装デザイン賞など4賞を獲得した『哀れなるものたち』(『哀れなるものたち』公式サイトより)