5月17日(金)に公開される映画『碁盤斬り』(白石和彌監督)で、父と娘を演じた草彅剛さんと清原果耶さん。一徹すぎる武士の父のために、娘が遊郭へ身を売る覚悟をするという古典落語「柳田格之進」をベースに、武士の誇りを賭けた仇討ち、親子の愛、江戸の町人たちの人情を描いている。

 京都で長い時間を共に過ごした二人が見たお互いの素顔、そして映画への想いを語り尽くしてもらった。『週刊文春WOMAN2024年春号』より一部抜粋し掲載する。

(左から)清原果耶さん、草彅剛さん

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一番の役作りは「睡眠」?

草彅 この仕事に必要なのは健康管理だと、年々思うようになっていて。もう僕くらいの歳になると、難しいこと考えて役作りしてる暇あったら早く寝ろっていう(笑)。

清原 そうなんですか⁉

草彅 僕も清原さんぐらいの時は、台本を何度も読んで、悩んだ時もあったの。練って、考えて、というのももちろん大事。でもそういう時期を越えたら、元気が一番必要。

清原 そのためには何をしていらっしゃるんですか?

草彅 やっぱり、寝る! 僕の一番の役作りは睡眠。もう寝てないとさ、余計なことが気になってきちゃう。勉強するときも睡眠が大事っていうけど、本当にそんな感じ。寝てる間に脳がいろいろ整理してくれるのよ。だから寝かせてくれって感じ(笑)。

清原 セットでは、草彅さんが健康のこともいろいろと教えてくださったんです。この映画の撮影の時は、草彅さんからの教えに従って小麦を控えてみたりして。

清原果耶さん

草彅 でも僕、一番好きな食べ物はピザなの。クアトロフォルマッジ、大好きなんだよ!(笑)ただ、撮影前に食べると体が重くなっちゃうし、血糖値が上がって眠くなっちゃって、セリフ出なくなっちゃうんだよね。お芝居やってるどころじゃなくなっちゃう。だから、撮影前は軽くスープ飲んだりとか、ナッツつまんだりとか、リンゴ食べたりとか、そのぐらいで済ませてます。

 それこそ、「罠の戦争」のロケでは井川遥ちゃんとラーメン食べたんだけど、すごく楽しかったから、調子に乗って替え玉までしちゃったの。そしたらその後、セリフ出なくなっちゃったよね(笑)。もう撮影前の小麦はだめです。そうだ、清原さん、リンゴは食べてる?

清原 アップルパイは好きです。

草彅 アップルパイでもいいんだけど、食べた方がいいよ、リンゴ。体の炎症を抑えるし、1日1個食べたら医者いらずって言われてるからね。

 こういうのってどこにでも書いてあるような知識なんだけど、可愛い娘だからついつい教えたくなっちゃうんだよね(笑)。「これってこうだよ、清原さん。これがいいよ」って。でも、それは気をつけないといけないなと思ったりもする。清原さんには清原さんのやり方があると思うから。撮影の時も、今日はもう言いすぎたから、このへんで止めておこう、とか思ってた(笑)。