「文藝春秋 電子版」は3月21日(木)19時より、高口康太さんと安田峰俊さんによるオンライン番組「中国さっぱりわからん! 第15回を生配信します。 

◆習近平氏への権力集中

 第15回のテーマは、先日閉幕した第14期全国人民代表大会(全人代)。

 今月5日から11日にかけて、北京の人民大会堂には習近平国家主席の他3000人近い代表が集まり、政府活動報告など7議案の採決が行われました。特に、低迷する中国経済への対策には注目が集まり、実質経済成長率の目標は「5%前後」と定められました。

 しかし経済政策以上に目立ったのが、習近平氏への更なる権力集中でした。国務院(政府)の組織や職務を規定する「国務院組織法」の42年ぶりとなる改正案が可決されましたが、そこには「国務院は中国共産党の指導を堅持する」と明文化。政府に対して共産党の指導を徹底させる狙いで、習近平氏の指導力が更に強くなっています。

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 さらに、今年は30年以上恒例となっていた首相の記者会見も行われませんでした。共産党ナンバーツーで政府のトップという立場の李強首相の存在感が、ますます低下したとも指摘されています。

 まるで「皇帝」が誕生したかのような「習近平一強体制」は今後、どのような道をたどるのでしょうか。習近平氏の狙いなど、全人代を徹底的に解説していきます。

 オンライン番組「中国さっぱりわからん!」では、毎月テーマを変え、ほかでは知ることのできないディープな中国情報をお届けしていきます。放送中はチャット欄での質問も受け付けていますので、出演者に聞いてみたい質問をぜひお寄せください。

◆番組概要

 番組名:全人代最新レポート 習近平は皇帝になった!(「中国さっぱりわからん!」第15回)
 出演 :高口康太、安田峰俊
 日時 :3月21日(木)19時〜20時30分 完全オンライン番組です

※視聴するには「文藝春秋 電子版」の有料会員になる必要があります。入会はこちらをご覧ください。https://bunshun.jp/bungeishunju/info/subscribe

※当日リアルタイムでご覧になれない方も、アーカイブ動画を配信しますので、何度でもご覧いただくことができます。アーカイブ動画は生配信終了後、一両日中に公開します。

◆安田 峰俊(やすだ・みねとし)​プロフィール

1982年滋賀県生まれ。ルポライター。立命館大学人文科学研究所客員協力研究員。中国近現代史を専攻していた立命館大学文学部在学中に中国広東省の深圳大学へ交換留学、広島大学大学院文学研究科修士課程修了。2018年、天安門事件に取材した『八九六四』をKADOKAWAより刊行し、第5回城山三郎賞・第50回大宅壮一ノンフィクション賞をW受賞。ほか、『「低度」外国人材』(KADOKAWA)、『さいはての中国』(小学館新書)、『性と欲望の中国』(文春新書)など著書多数。中国をキーワードに北米・東南アジア・アフリカまで取材する。

◆高口 康太(たかぐち・こうた)プロフィール

1976年千葉県生まれ。ジャーナリスト、千葉大学客員准教授。中国経済、社会、在日中国人などをテーマに取材活動を続けている。経済誌を中心に寄稿を続けるほか、「クローズアップ現代」「日曜討論」などテレビ出演も多数。著書に『現代中国経営者列伝』(星海社新書)、『幸福な監視国家・中国』(NHK出版新書、梶谷懐氏との共著)など。『プロトタイプシティ 深圳と世界的イノベーション』(KADOKAWA、高須正和氏との共編)で第37回大平正芳記念賞特別賞を受賞。