「お子さまの派手なヘアスタイル」に限らずとも、美容師にとってお客様から「難しい注文」をされることは、珍しくありません。

現役美容師目線の、お客様の「無茶ぶり注文」あるある

 美容師側の事情は、お客様に認識されていないことが多くあります。ですから、お客様にとっての「気軽な気持ちのオーダー」も、美容師側にとっては「無茶ぶり」で、苦い顔をしてしまうこともあります。

 そんな「たまにある、こんなオーダーは無理ゲー」という事例を、いくつかピックアップしてみました。

ADVERTISEMENT

©AFLO

(1)「ブリーチなしでできるヘアカラー」には限界がある

 先述したように、以前よりハイトーンカラーにする方は増えました。「ブリーチをしたヘアカラー」の方が、発色が良くて魅力的。とはいえ、多くのお客様にとって「ブリーチ」をすることには抵抗があるものです。

 そんな中、Instagramで見つけた「ブリーチなしでできるハイトーンカラー」の投稿を見て「このカラーにしたい!」と、美容室を予約したものの、美容師から「これはブリーチしないとできない」と言われてしまった。

 こんな経験がある方は、多いのではないでしょうか? 

 お客様から「ブリーチなしのカラー」として見せられる写真のヘアカラーが「ブリーチなし」ではできないことは、多くの美容師が経験していて、業界ですでに“あるある”として広まっています。

©AFLO

一部の美容師による「過剰なインスタ投稿」で大迷惑

 Instagram上では、自分の「得意なヘアスタイル」をアピールすることで、集客の手段にする美容師が多くなりました。それゆえ、SNS上では熾烈な競争が行われています。

 ですが、あの手この手と宣伝広告するうちに、見境なく「過剰な演出」をしてしまう美容師の投稿も多いです。

 その一つが、「ブリーチなしでできるヘアカラー」です。要するに、「ブリーチありのヘアカラーの写真」を掲載しているのに、「ブリーチなしでできる」と謳っているのです。