“学歴詐称疑惑”まで報じられ、アメリカで過熱を続ける大谷翔平選手の元通訳・水原一平氏の違法賭博及び大規模窃盗スキャンダル。

 しかし、ところ変われば、このスキャンダルに対する見方も変わるのか。日本の人々の反応を見ると、大谷選手は完全なる被害者で、元通訳の水原一平氏は悪者だ。一方、アメリカの反応を見ると、賭博をしていたのは実は大谷選手で、水原氏はミドルマン(媒介者)にされていたとする、信じられないような憶測まで飛び出している。(全2回の前編/続きを読む

元通訳の水原一平氏 ©時事通信

「イッペイを泥棒にしなければならない状況になったのではないか」

 オークランド・アスレチックスの中継アナウンサー、ダラス・ブラデン氏も“X”でそんな見方を示した。

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「イッペイは、オオタニと胴元のボウヤー氏の仲介をしていたミドルマンだったのかもしれない。オオタニがイッペイの口座に資金提供し、イッペイの口座からイッペイの名前でイッペイに賭けをさせていたのかもしれないが、彼らはずさんになって、オオタニが直接胴元に送金したことが赤信号となり、イッペイを泥棒にしなければならない状況になったのではないか」

 実際、ボウヤー氏は大谷選手には会ったことも話したこともなく、直接取引をしていたのは水原氏であると報じられているから、こんなシナリオが生まれるのだろう。しかし、これは、それほどまで大谷選手に対する疑念が膨らんでいることの表れとも言える。

 また、スポーティング・ニュースも水原氏のミドルマン説を展開している。水原氏の年収が胴元の信用枠には見合わないという理由からだ。