1ページ目から読む
2/3ページ目

 恋愛経験なし、男性経験なし、処女。恭子さんは自己評価が低い。ガールズバーやキャバクラは美人が働くというイメージがあり、風俗も高級店は若くてかわいい女の子ばかり。自分は安価な店しか採用されないだろうと、激安系の店を選択。最底辺と呼ばれるピンサロで働くのも、自分のレベルに合っていると思ったからだ。

 大学1年の夏から風俗嬢になって、冬休みにはピンサロ嬢になった。それからずっと男性器にまみれた大学生活を送っている。

写真はイメージです ©Trickster/イメージマート

大学を卒業しても風俗を続けるワケ

 先日、介護施設に実習に行った。高齢者施設で働こうと思ったので、社会福祉士以外にも初任者研修を受けている。

ADVERTISEMENT

「初任者研修の実習があったんですよ。グループホームに行ったけど、ちょっとできないなって思いました。やっぱシモのお世話とかあるじゃないですか。そもそも基本的なことだけど、それがダメで。ピンサロで男性器は大丈夫だけど、シモは苦手。臭いのがすごく嫌でした。社会福祉士は相談職なので介護とは少し違うけど、介護施設を見て、心からやりたくないなって。だから、福祉の仕事はどうでもよくなりました」

 実際に進学して方向性が違うと思っても、第二種奨学金を借りているので、毎年100万円が積み上がっていく。来年、卒業のときには借金は480万円になる。そして、すぐに返済が始まる。

「大学卒業はできるけど、社会福祉士の試験は受からないと思う。大学と生活するためのピンサロで精一杯だし、何十教科も勉強するのは無理です。それに、福祉の仕事をしても賃金が安いから奨学金は返せないだろうし、480万円も借金背負ってしまうので、卒業しても風俗続けます」