裏金問題に揺れる自民党。その渦中にある西村康稔前経産相が3月19日夜、経団連会長の十倉雅和氏ら経団連の最高幹部5名と経済産業省事務次官の飯田祐二氏ら経産省幹部5名と「秘密の会食」を行っていたことが週刊文春の取材でわかった。錚々たる面々が集まった舞台で一体何が話し合われていたのか――。
裏金問題で重い処分が下される見込み
3月25日の参院予算委員会で、裏金問題をめぐり安倍派幹部への再聴取に乗り出すことを表明した岸田文雄首相。対象者は塩谷立、下村博文両元文科相、西村康稔前経産相、世耕弘成前参院幹事長だ。
「2022年8月、安倍晋三元首相の死後に開かれた協議で4氏が派閥のパーティ収入の還流存続について話し合ったとされています。4氏には『非公認』や『党員資格停止』といった重い処分が下される見込みです」(政治部デスク)
これらの「重い処分」が下ると、政治家生命の危機に瀕する人物がいる。
「次期衆院選に無所属で出馬するとなると前回比例復活をしている塩谷氏は非常に厳しい。西村氏も泉房穂前明石市長といった有力対抗馬を立てられると落選の恐れがある」(同前)
政倫審への出席をいち早く表明するなど意気軒昂だったが、徐々に追い込まれている西村氏。それでも、2月29日発売の週刊文春で報じたように同月、地元明石市で後援者にこう宣言していた。
「仲間と一緒に活躍できる場を探って、中心でやっていけるよう頑張ります」
その言葉通りということか。3月19日夜、経済界の超重鎮たちの輪の“中心”にいたのが西村氏だった。