パーティールームで交流会
3LDKから単身者向けの1Kまで幅広い部屋タイプが存在したそのタワマンでは、さまざまな住民と出会えることが福田さんにとっての大きな利点だったという。
「マンション内のパーティールームに集まって、定期的に住民同士の交流会があるのが面白かったですね。サッカーW杯をみんなで観戦したり、仲良くなった人同士でホームパーティーを開いたりと住民の距離は近かった。男女問わず異業種や幅広い世代の人と交流できて、港区界隈の友人が一気に増えました」
さらにタワマンの居住者であれば入会しやすくなる会員制クラブの“特権”もあったという。
「入会時に130万円、年会費で20万円ほど必要でしたが、タワマン住民やクラブメンバーで交流できるクラブに入会していたことで、出会いの機会はさらに増えました。入会すると、メンバーとその同伴者しか入れない上層階のレストランフロアを利用できるんです。
一番安いメニューならランチは2500円前後で食べられて、個室も無料。当日予約で使えるので、会食の店が決まらない時などは、便利でしたね。さらに上階にある美術館や展望台も無料で利用できる特典がついていました」
35歳で月75万円のタワマンへ引っ越し
その後、順調にキャリアを積んでいった福田さんは34歳にして年収6億円を突破。35歳で同じ六本木の月々家賃75万円、2LDKのタワマンに引っ越した。
「手頃なお店から高級店まで揃っている六本木の住みやすさを知ってしまうと、便利すぎて港区から離れられなくなっていました」
2つのタワマンに共通していたのは、いずれも近隣住民との交流が盛んだったという点だ。
「ホームパーティーでも仕事のことを熱く語り合うことが多かったですね。著名人やスタートアップ系企業の社長だけでなく、ベンチャー企業やIT系で働く20代も結構住んでいましたね。お金持ちと、将来の成功を夢見る若者が混在している感じでした」
タワマンらしいギラギラとした交流会を楽しむ一方で、実際に住んでみて不便さを痛感する場面もあったという。