「そうやって“数時間”を捻出することは可能でしょう」
「ただアスリートはスターになればなるほど、時間に融通を利かせることができる部分はありますね。学生は授業もあるので日々の生活はほとんど埋まりますが、五輪でメダルが狙えるような選手だと練習以外にもスポンサーとの会合や取材対応などイレギュラーな用事が増えますし。そうやって“数時間”を捻出することは可能でしょう」
瀬戸が報じられた不倫も、子どもを保育園に預けた隙間時間での“ショートタイム”のものだった。
「普通に会社に勤めていたって、なにかしら理由をつくって帰宅が遅れる言い訳にしたりすることはあるじゃないですか(笑)。なので最後は、本人が家庭をどれだけ大切にするかにかかっているんです。家族の目が届かない時間を作ろうと思えばなんとかできるのは誰でも一緒。ただシーズン中はストイックでも、大きな大会が終わるとその反動で派手に羽目を外してしまう選手は確かにいますね」
別の記者は、アスリート特有の事情として「家にいない期間」の長さに加えて、性格面を指摘する。
「1カ月家に帰らない遠征や合宿は、言ってみれば単身赴任による別居みたいなものですよね。別居が夫婦や家庭の関係性に影響を与えることは普通にありえると思います。ただ彼らを取材していて思うのは、勝負事の世界で生きている人特有の“激しさ”ですね。気持ちの上下やスイッチが入った時の情熱がすごいので、一歩間違えば……という危うさはあるのかもしれません」
瀬戸や萩野を含め、先日夫との和解を表明した福原愛など、アスリートは結婚相手もアスリートだったり表に出て活動している人であることも多い。
「男性アスリートが結婚すると“尽くす”“食事のサポート”といった話になりがちですが、その関係性もかなり夫婦によって違いますよね。女性が遠征で不在になった時に男性が耐えられるか、相手の活動をリスペクトできるか、というのはまさに過渡期だと思います。支えてほしいならば、そういう相手を選ばなければ苦しくなるのは分かり切っていますからね」
五輪競技の周りで続いた大物アスリートの家庭生活トラブルだが、その陰には着実に関係を構築している家庭が数多くある。やはり“個人の資質と努力”が最も重要なようだ。