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「私の胸元の開いた写真が志村さんの待ち受け画面で…」女優・橋本マナミが告白する“銀座に呼び出された夜”《急死から4年》

「私の胸元の開いた写真が志村さんの待ち受け画面で…」女優・橋本マナミが告白する“銀座に呼び出された夜”《急死から4年》

genre : エンタメ, 芸能

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「アイーンがきた! アイーンがきた!」

 収録は隔週で、13時から始まる。2本撮りして16時には撤収。出演者やスタッフらは、そのまま打ち上げに繰り出すのが恒例だった。

「当時は仕事が立て込んでいて、あまり打ち上げにはご一緒できなかったんですが、仕事終わりに合流することもありました。ただ特番の時は参加できました。覚えているのは、写真の顔を交換できるアプリを気に入っていて、共演していたハライチの澤部佑さんと私の顔を交換して大笑いしていたこと。志村さんの携帯も“変なおじさん”の顔がデコレーションされてキラキラ。世の中の出来事から若い子の遊びまで、新しいことにはとても敏感でした」

志村さんの66歳をお祝いした誕生会の席で(志村けん公式ブログより、2016年2月 )

 まもなく一周忌を迎えるが、橋本は「志村さんと酌み交わすお酒の味が今でも忘れられない……」と話す。

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「当時私も1人で日本酒6合くらいは飲んでいたんですが、志村さんはお酒が強いので焼酎、日本酒、ワイン、時々ビールみたいな感じで……。高級なテキーラを飲んでいると焼酎がチェイサー代わりで、『両方お酒ですね』って私がツッコんだりしていました。でも、いいお酒なので、私も決して悪酔いしない。乾杯して、お互いお酒を注ぎあって、ドリフ時代のお話、愛犬のお話などを聞かせていただいたり、本当にかけがえのない時間でした」

 橋本は、2017年に志村さんのコント番組からは卒業するが、その後も交流は続いた。特に、『みんなのKEIBA』(フジテレビ系)に出演していた橋本は、無類の競馬好きだった志村さんと、馬の話で盛り上がった。

橋本マナミ ©文藝春秋

「志村さんの『バカ殿様』(フジテレビ系)や『だいじょうぶだぁ』(同)の収録日は土、日曜になることが多かった。そうすると、楽屋とスタジオの間にある前室でいつも志村さんはスポーツ新聞を片手にテレビで競馬番組を観ていて、『この馬買ってるんだよね』とか、『この馬どうかな?』っていう会話を楽しそうにしていました。

 ある日、そのレースでは大穴だったアルアインという馬が勝ったときには、志村さんから『アイーンがきた! アイーンがきた!』って、興奮気味のLINEが届いて(笑)。アルアインを志村さん自ら『アイーン』と打ってきたので、思わず笑ってしまいました」