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政治家を「先生」と呼ぶ記者にビックリ、さらに驚いた瞬間も…二階元幹事長の「不出馬会見」で気になった“場の空気”

2024/04/02
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 今回の二階氏について自民党内はどんな反応なのか。キーワードは「世耕」だ。二階氏と同じ和歌山を地盤とする安倍派の世耕弘成参院議員は衆議院へのくら替えを狙い続けてきたが、世耕氏にも裏金事件が直撃。なので、二階氏は息子を後継者にするタイミングとして、

《首相周辺からですら「次の地元選挙のことを考えてもベストなタイミングだ」との声が漏れる。》(朝日新聞3月26日)

 党内では二階氏の決断を褒める声が多いようだ。

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 しかし、

《二階氏の不出馬表明をめぐり、自らへの処分を回避し、後継問題でも優位に立つという意味で、その政治的技術を称賛する声が党内には広がるが、それはあくまで内輪の論理に過ぎない。》(同前)

新聞の論調は…

 内輪の論理。結局、裏金についての説明はないまま終わらそうとしている。有権者にとって「ベストなタイミング」だの「政治的技術」だのは心底どうでもいい。

 新聞の論調もおおむねそう。

『二階氏の不出馬 責任逃れは許されない』(京都新聞3月27日・社説)

『二階氏の不出馬表明 処分逃れ、裏金解明遠のく』(河北新報3月26日・社説)

『二階氏の不出馬表明 責任逃れの幕引き許されぬ』(中国新聞3月26日・社説)

 ただ、新聞にもいろいろある。北國新聞の「時鐘」(1面コラム、3月29日)は『義理と人情』というタイトルで二階氏について、