4月10日に辞表を提出し、4期目の任期途中で辞職する静岡県の川勝平太知事(75)が、2009年の初当選から15年間で累計4億円に迫る報酬を受け取る見通しであることが「週刊文春」の取材で分かった。
川勝氏は4月1日の新入職員への訓示のなかで、職業差別と受け取られかねない発言をして批判にさらされていた。翌2日には、職業差別発言は報道の切り取りであると“逆ギレ”しながら、「この職を辞そうと思っている」と、辞意を表明した。
任期15年の間に受け取った報酬総額は…
静岡県知事の報酬は毎年の給与、ボーナス、そして4年の任期ごとに支払われる退職金からなる。給与とボーナス合わせて毎年2000万円前後が、退職金は4年の任期を勤めあげるごとに約4000万円が支給される。
川勝前知事の初当選は2009年7月。以来、連続4期当選し、15年にわたり知事の座にあった。単純計算で給与とボーナスあわせて約3億円が支給されることになる。
退職金に関してはどうか。川勝氏は09年の出馬時に「退職金ゼロ」の公約を掲げ当選した。実際、1期目はその公約を守って退職金を辞退。しかし2期目、3期目の退職金は満額受け取っており、任期途中で辞職することになった今期の退職金は、残りの任期分を差っ引いても約3000万円が支給される見込みだ。
実は川勝氏、舌禍の責をとって過去に一度ボーナスを返上したことがある。その額約400万円。
上記の公表された各数字を合算すると、川勝氏は推定4億円に迫るカネを手にして県知事の座を去ることになりそうだ。
知事人生のほとんどが度々の失言とリニアへの強硬な反対に彩られた印象のある川勝氏。はたしてその15年間の真の功罪とは――。
4月10日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」および11日(木)発売の「週刊文春」では、学者時代の評判から、川勝氏の後見人でスズキ相談役・鈴木修氏のリニアについての賛否、川勝氏が文春記者の取材に寄越した意味深な手紙まで、川勝氏の知事人生を詳報している。
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