ヤフコメが生み出す広告収入
なぜヤフーはたびたび問題視されるコメント欄を残そうとするのか。前出の田端氏はこう推察する。
「ヤフコメはヤフーニュース全体のPVでも1割から2割は占めている。当然ヤフコメにもPVに応じた広告収入がつくわけです。ヤフーニュースの月の広告収入が数十億円、その1割がヤフコメからの広告収入と仮定しても数億円規模になる。LINEヤフー自体が大企業とはいっても、さすがに年間数十億円の収入源を簡単には切れない、というのが本音でしょう」
そして、こう断言した。
「ヘイトスピーチ的な排外主義も多い書き込みは人権意識の高い大手広告主から見ても好ましくないですし、PV稼ぎのヤフコメ放置は、個人的にはスッパリやめるべきだと思います」
LINEヤフーにヤフコメの広告収入を聞くと、「広告収入の内訳については開示していません」。ヤフコメの在り方については、「ヤフーニュースは、インターネットが持つ双方向性という特性を生かし、パートナー各社による良質な情報発信に加えて、ユーザーにも発信の場を提供することで、さらなる情報の価値を創ることをめざして、コメント欄を提供しています」と回答した。
4月10日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」並びに11日(木)発売の「週刊文春」では、巨弾キャンペーン第2弾「ヤフーニュースの正体」を掲載する。昨年9月に「市場の番人」たる公正取引委員会が公開した「報告書」がヤフーに与えた衝撃と、公取委担当者が明かした報告書の真意、ヤフートピックス編集部の人員構成から、ヤフトピが掲載されるまでの仕組み、そして、LINEヤフー会長が行ったとされる“前代未聞”のヤフトピもみ消しとは――。
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