決断しないことで支持率ダダ下がりな岸田文雄さんの官邸が、割と踏み込んだ「防衛3文書」を閣議決定で出してきて、やればできんじゃんって思うわけですよ。
まあ防衛費捻出のための増税をしたいからなのかもしれませんが。
でも関係者はよく頑張った。ムロッティお疲れ。
国家安全保障戦略について(内閣官房;閣議決定12月16日)
https://www.cas.go.jp/jp/siryou/221216anzenhoshounss-j.pdf
国家安全保障戦略(国家安全保障局)
https://www.cas.go.jp/jp/siryou/221216anzenhoshou/hosyousennryaku_gaiyou.pdf
ディスインフォメーション対策が活発になる一方で
で、これらの文書の策定で頑張った国家安全保障局が「優先する戦略的なアプローチ」という文言でフォローアップしている項目の中に、サイバー安全保障という領域がでかでかと掲げられています。
とりわけ、ネット上を流れるディスインフォメーション(偽情報=ガセネタ)対策のために防衛省が研究開始するよって話が、共同通信の報道では「防衛省がネットでの情報操作に着手」という話になっていました。お陰で、かえってこの問題が重要であることがクローズアップされたんですけど、防衛技術研究で大学使うなと騒いでいた日本学術会議も、大会前に内閣府が最後通牒みたいなレターを公表したためお通夜になっていて面白かったです。
実際に何が起きているのかというと、総務省がプラットフォーム研究会で、警察庁・警視庁が匿名の有識者懇談会で、笹川平和財団でもディスインフォメーション対策の研究会をやるなど、官民でこれらの問題についての議論が活発化しております。しかし、実際に本丸の対応をするよという話になると、実際には日本国内で、日本法でできることは少ないことに気づきます。
なんてったって、日本で流れるディスインフォメーションの大半は、外資系によって流されているわけですからね。
最近、社長の川邊健太郎さんも頑張って議員や省庁、官邸にロビーされていましたが、なんか日本企業風に見せているヤフージャパンだって、LINEと経営統合という不思議な強硬手段に打って出た結果、上場している持株会社Zホールディングス社の大株主にあたるAホールディングス社(持株比率63.6%)には韓国NAVERが50%を出資しています。LINEの利用者情報が韓国のサーバーで管理されているという域外データ活用問題で大騒ぎしておいて、実際にはあなたがた全体が韓国資本であることを完全に忘れているんじゃないでしょうか。