1ページ目から読む
2/2ページ目

若松孝二がパレスチナゲリラの“日常”を追った作品も

 他の上映作品は、小川紳介監督が空港建設に揺れる成田・三里塚に焦点を当てて撮り続けてきた“三里塚”シリーズ第6作の『三里塚 辺田部落』、カンヌ映画祭からの帰途にベイルートへ向かった若松孝二と足立正生が赤軍-PFLPと共闘し、パレスチナゲリラの“日常”を映したニュース=プロパガンダ映画『赤軍-PFLP・世界戦争宣言』など。

『赤軍-PFLP・世界戦争宣言』
『理大囲城』

 さらに、匿名の監督集団「香港ドキュメンタリー映画工作者」が撮影した、香港民主化運動の挫折を描いたドキュメンタリー『理大囲城』といった、多彩なラインナップとなっている。

鴻上尚史×樋田毅×代島治彦のシンポジウム

 また、上記のイベントとは別に、『ゲバルトの杜~』公開に先立って、特別先行上映&シンポジウムが、5月5日(日)17時~、 早稲田奉仕園で行なわれる(予約ページはこちら)。

ADVERTISEMENT

 シンポジウム登壇者は、鴻上尚史(本作劇パート演出)×樋田毅×代島治彦の3氏。『ゲバルトの杜~』の映画プロジェクトは、この3人の出会いから始まった。

 始まりの場所“早稲田”の地で語る映画への思い、3人の青春時代、そこから約半世紀が経った現在、これからを生きる若者たちに、映画を通して“生きた歴史”を伝えるシンポジウムになるという。

 

 早稲田大学校歌には、「集まり散じて 人は変われど 仰ぐは同じき 理想の光」という一節がある。

「理想の光」を追い求め、挫折した「昭和の若者たち」はどこで何を間違えたのだろうか? 映画とシンポジウムを通じて、ゴールデンウイークに改めて考えてみてはどうだろうか。