――こうやってお話していても、破滅的な行動ぶりと冷静な話し方に落差があるような気がします。
犬 ギャンブル中毒の人は2パターンいて、ずっとギャンブルしてなきゃダメな人と、スイッチが入っちゃう人。僕自身はスイッチが入っちゃうタイプで、無ければ無いで大丈夫なんだけど、1回始めると限界まで行ってしまう。まぁ普通に病気だと思いますね。
――自分のことを依存症だと思われてるんですね。病院へ行こうと思ったりしますか?
犬 いや、ないですね。自分にはそういう特性があるっていうことはもうわかってるんで、その中でどうにかしようっていうぐらいの感じで。
誘った友達が破綻して「申し訳ないなとは思いますけど…」
――カジノもまだまだ行く予定?
犬 今でもマニラは年に1回、友達を連れていってますよ。最近は自分が賭けるのもいいんですけど、カジノっていう世界を人に教えるのも楽しくなってきて。だってお金を賭けるのって楽しいじゃないですか。
――連れていってハマった人はいますか。
犬 全然いますよ。僕どころか、追い越してっちゃった人もいるし、それで借金を抱えて消えちゃった人もいます。申し訳ないなとは思いますけど「でも面白かっただろ?」っていう気持ちも正直あります。
――犬さん自身もかなりギリギリの淵まで行っていますし、その向こうまで行った人も結構見ていると思うのですが、それでもギャンブルを止める気はいまのところない、と。
犬 ダサいことはしたくないと思ってるから、飛んだり逃げたりはしたくないんですけど、僕がこれまでギリギリ破綻してないのが運が良かっただけなのはわかってるんですよ。「使っちゃいけないお金」に手を出したことは何回もあるし、その先もどこかにハッキリした崖があるわけじゃなくてシームレスに繋がってるんだろうから、自分が絶対に踏み外すことがないとはさすがに言い切れない。ただまぁ、ギャンブルを完全に止めることは一生ないだろうなと今は思ってますね。