――漫画の中で、ご自身の美容について「20年の個人的な人体実験」と表現していましたが、言いえて妙だなと。ストイックさ、生真面目さゆえのチャレンジが、時に狂気じみていくという……。
まんきつ 「こういう行動をすると、こういう結果になる」というのを理屈だけじゃなくて実際に体験してみたい性格なんですよ。エッセイ漫画家になっていなくても、同じような生き方をしていたと思います。これはいずれ漫画に描くつもりなので、記事では伏せていただきたいんですが、次は「●●●●●」という美容法を試そうとしていて……。
――いよいよ中世の魔女めいてきましたね。
まんきつ 編集の柳川さんからNGが出るかもしれませんけどね。やりすぎると柳川さんから「さすがに読者がついてこられません」と指摘が入るんです(笑)。
美容に目覚めたきっかけは「20代のときの失恋」
――まんきつさんは20代のときに失恋して、「もっとキレイだったらフラれなかった」と美容にのめりこむようになったそうですね。それまでは普通のスキンケアをする程度でしたか?
まんきつ そうですね。へちま化粧水を塗るくらいで。
――数年後、元カレと再会して、「あなたと付き合ってやっぱり人間は顔じゃないと思った」と言われてしまったそうですが……。そこで美容に対する熱が冷めたりはしなかったんですか?
まんきつ 美容を頑張るようになってから、「肌キレイだけど何かしているの?」と周りに聞かれるようになったのがうれしかったんですよね。どんなに自己肯定感が低くなっているときでも「いうても私は肌がキレイだし」というのが心の支えになってくれます(笑)。
――なるほど。ぜひ、まんきつさんが今までやった中でよかった美容法を教えていただきたいです……!
まんきつ よかったのは顔脱毛ですね。もともとは放っておいたら眉毛が繋がるくらい毛深くて、カミソリでこまめに剃らないといけなかったんですが、脱毛したことで一気に手間が省けて、カミソリによる肌へのダメージがなくなりました。肌もワントーン明るくなったし、スキンケアも浸透しやすくなった気がします。
あとは短期間のピーリング石鹸ですね。ピーリングはずっと続けると肌へのダメージのほうが大きくなってしまうので、「ここがベスト」という見極めが難しいところですが……。つい欲張りすぎて、ビニール肌(ケアをしすぎて角質層が薄くなり、バリア機能が弱くなった肌のこと)になってしまった経験が何度かあります。
――「まだいける!」と欲張りすぎると損をする。株みたいですね。