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「ネットバカではいけない」長谷部誠(40)がデジタルから距離をおき、アナログ的な生活を大切にする“納得の理由”

『心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣』より#1

2024/05/18
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ネットやLINEもたしかに便利だけれども……

 とにかく両親のそういう教育方針(?)のおかげで、僕はゲームをやらないというか、できない大人になってしまった。ワールドカップでは空き時間にゲームをやる選手が多かったけれど、“ゲーム音痴”の僕はまったく参加できなかった。

 ただし両親がゲームを遠ざけてくれたのは、今となってはすごく良かったと思っている。

 僕は一度やり始めると、とことんハマるタイプ。気晴らしでゲームをやるつもりが気がついたら朝までやっていた……なんてことになりかねない。時間の使い方がうまい人にとってはゲームは素晴らしい遊びになると思うけれど、僕のようなタイプには危険すぎる。

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©文藝春秋

 これはインターネットや携帯電話のメールにも言えることだ。

 ネットサーフィンはいろいろな情報が得られるし、特に海外に住んでいると日本のニュースを読めるのはすごくありがたい。メールやLINEもちょっとした空き時間を埋めたり、誰かにちょっかいを出すのにこれほど最適なものはない。

 だが、これらに没頭しすぎてしまうと生活のリズムに影響が出てしまう。特に夜にやってしまうと神経がたかぶってしまって、なかなか寝つけないということにもなる。

息抜きも、度が過ぎたら時間の浪費

 あくまで僕個人の意見としては、ゲームやインターネットに時間を費やしすぎるのはもったいないことだと思う。サッカーゲームをすれば、ピッチを俯瞰して見ることができて、サッカーの役に立つという意見もあるかもしれないが、そうであったら、実際のサッカーの試合をテレビで観た方がよほど勉強になる。それに映画を観たり、読書をしたり、語学の勉強をするなどした方が、はるかに自分のためになる。

 遊びたい気持ちも分かる。誰かに心の隙間を埋めてもらいたいと思う気持ちも分かる。でも、ほどほどにしないといけない。自分で自分にけじめをつけなければならない。

 息抜きも、度が過ぎたら時間の浪費だ。

 便利な時代になっているからこそ、僕はITの恩恵を最小限に受けつつ、あえてアナログ的な時間の過ごし方を大事にしていきたい。

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「ネットバカではいけない」長谷部誠(40)がデジタルから距離をおき、アナログ的な生活を大切にする“納得の理由”

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