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「Aくんのアレをペロペロしたい」大手ボイトレ教室で行われた“わいせつ授業”の全容「AV男優のモノマネをしよう」「じゃあエロ系やりますか」《音声入手》

source : 週刊文春 電子版オリジナル

genre : ニュース, 芸能, 音楽, 社会

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冗談ぽく「Aくんのアレをペロペロしたい」と…

「Xはレッスンでも、いわゆるオネエ言葉でしたし、ゲイであることは早い段階でわかっていました。出会い系アプリのティンダーでノンケの男の人をつかまえる、といった話をすることもあり、冗談ぽく『Aくんのアレをペロペロしたい』と言ってくることもありました。その時は『いやいや、冗談ですよね、勘弁してください』と笑ってやり過ごしていたし、変なことを無理強いしてくることもありませんでした」

 レッスンに変化が生まれたのは、X氏に指導を受け始めて2年が経った2021年春頃。A氏が鼻の手術を受けて、レッスンに復帰した後のことだった。

 

「鼻が通ったことによって、これまでできなかったレッスンに進むようになりました。僕も歌手になるために手術まで受けたということで、真剣度が上がった。別の言い方をすれば危機感。ここまでしたんだから絶対に歌手にならなきゃと追い詰められた気持ちになっていました。45分のレッスンの冒頭は雑談から始まるんですが、その雑談も短くなりました」

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 レッスンは、声に表現力を上乗せして歌唱力を伸ばすものになった。X氏はそのためだといって、「AV男優のモノマネをしよう」といった。「あー」という声をいろんな太さで出すもので、わいせつなものではなかった。だが、X氏はA氏にたびたび、こんなことを言っていたという。

「Aくんは歌うときに恥じらいがある。それがもったいない。そういうのを取っていかないと表現力は上がらないよ」

 A氏が語る。

「当時の僕は本当にメンタルが弱くて、自信がなかった。手術も受けて真剣度も上がっていたので、恥じらいを取ることの必要性も、Xの言葉のまま受け止めていたんだと思います」

 2021年8月、コロナ禍のレッスンは隣り合うレッスンブースに講師と生徒が分かれ、リモートで行うものになっていた。X氏はレッスン冒頭、「いいものを手に入れた」と言って、ローションの話をし始めた。男子生徒のレッスンで使っていると話し、A氏に対してもどうかと勧めてきたが、A氏はいつものように笑ってやり過ごした。