元TBSアナウンサーで、現在はビジネス映像メディア「PIVOT」の番組プロデューサー兼MCとして活躍する国山ハセンさん(33)。今年4月には、「対話力」にフォーカスした自身初の著書『アタマがよくなる「対話力」 相手がつい教えたくなる聞き方・話し方』(朝日新聞出版)を上梓した。ここでは、同書より一部を抜粋して、ハセンさん流の対話術を紹介する。(全2回の2回目/1回目から続く)
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相づちや「なるほど」の過度の連発には要注意!
対話を促進するリアクションの1つとして「相づち」をおすすめしましたが、相づちはたくさん打てばいいというものではありません。
「ハセン、頷(うな)ずきすぎや!」
未熟だった私を、愛情たっぷりに(?)叱ってくださったのは、あの「アッコさん」こと和田アキ子さんでした。
TBS入社2年目から5年、アシスタント役として進行を務めた情報番組『アッコにおまかせ!』の放送後にお食事をさせていただいたときのことだと思います。
まだ経験も浅く、芸能界の“大御所”と呼ばれるアッコさんを前に緊張していた私は、ちゃんと話を聞いていることをアピールしようという気持ちが前に出てしまったのでしょう。必要以上にハイペースで相づちを打っていたようです。
カクカクと顔が上下に振れるように連続して相づちを打つと、聞いているようで聞いていない「わかったふり」の態度として受け取られ、相手を不快な気持ちにさせるリスクがあります。
話している本人からすると、「まだ最後まで話し終わっていないのに、本当にわかっているの?」とイラッとしますよね。
無礼なイメージでコミュニケーションがうまくいかないことも
同じように「なるほど」の連発にも要注意です。
理解を示す「なるほど」は、適度に使えば非常に有効なのですが、使いすぎると軽々しい印象になり、一転してネガティブに。