次は、本当にマージンをもらっていないのか? という疑惑です。成功体験のエピソードでも書きましたが、バルミューダの扇風機でも、低周波ブラシでも、化粧水でも、売り上げに対するマージンはいただいていません。投資においてもそれは同様です。
まず、そこから世間の感覚とはズレているのかもしれません。木下がいみじくもいったように、仲介した以上「マージン」を取るのが常識だからです。マージンも取らないのに木本が補塡(ほてん)するのは、やっぱり主導したからではないのか、と思われても仕方ない。
ネットニュースのコメント欄にも「手数料もらってんちゃうか」という書き込みが数え切れないほどありました。それを、いろいろな方から質問されて、「そう思われてとうぜん」なのだと感じました。
2012年頃でしょうか。芸能人のステマ(ステルスマーケティング)が表面化して騒ぎになりました。一番大きなものはペニーオークションサギ事件でしょうか。知名度のある芸能人が、「高額商品を格安で購入できた」とブログで報告していました。
じっさいはそんな取引はなく、サギ事件として立件されました。広告塔にされた人たちは謝罪に追い込まれましたが、僕は「本気でいいと思ってへんのに、なんでそんなことしたんやろ」と思っていたくらいでした。
すべての仕事を失ってしまうという恐怖心が…
根本的な疑問として、「なんで木本がそこまで責任を負わなければいけないのか? それがぜんぜん理解できない」。
これは、復帰会見の後の質疑応答でなんども聞かれたことです。
ひとことでいえば、「僕の性格です」としかお答えしようがありません。もう少し詳しく説明すれば、投資の話を持ってきた責任は小さいものではないからです。そして、投資トラブルの噂が拡散してしまうことで、芸能人としてのすべての仕事を失ってしまうという恐怖心と不安がありました。