2022年7月、「FX(外国為替証拠金取引)」と「不動産」における約7億円の投資トラブルを招いたTKOの木本武宏さん(53)。木本さんは投資トラブルを通して、どんなことに気づいたのだろう?
ここでは、自身の体験を赤裸々に綴った著書『おいしい話なんてこの世にはない どん底を見たベテラン芸人がいまさら気づいた56のこと』(KADOKAWA)より一部を抜粋。「7億円の投資トラブル」報道直後に浮上した“疑惑”の真相とは――。(全2回の1回目/2回目に続く)
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「事実無根」な記事が多かった
「7億円の投資トラブル」の第一報が出てから、さまざまな後追い記事が出ました。「後輩の芸人に30万円を強引に投資させた」
「NFTのSTEPNに参加させた」
出どころは分かりませんが、「事実無根」な記事が多かった。
では、なぜ誤解されてしまったのか?
これは、芸能界でしか生きてこなかった木本武宏という人間が「俺の中で常識」と思っている考え方が、「世間には非常識」だったからと思っています。いくつかの項目にわけて、僕なりに説明してみます。
まず、なぜ木本自身が仲間とはいえ他人の出資したお金まで返済しないといけないのか? 話せないほどの後ろ暗いものがあるのではないか? という疑惑です。
他人の出資金まで返済しようとした理由
これまでも説明してきているように、僕は“推し活”が好きです。そして、できればハマってもらって、一緒に楽しんで成功をシェアしたい、というのがモットーです。その流れで、仲間たちを投資に巻き込んでしまいました。
FXのAにしても、不動産投資のBにしても、仲間たちには説明した上で出資をしてもらいました。また、一度たりとも強制して資金提供をさせたことはありません。それでも僕は、引き入れた責任があると考えていました。それが「僕が返済する」と考えた最大の理由です。