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 ニューヨーク州ブルックリンのウィリアムズバーグ地区に開場したユニオン・グラウンズは、冬場はスケートリンクとして使用され、夏場に野球場として使用されていた施設である。右翼フェンスまでは90メートル。フェンス後方には数百人を収容できる木製の小屋があり、当時としては珍しく有料の席として販売されていた。

マット・モナガン記者がバーンズのホームランについて記事を記載

 史上初めてホームランを放った選手としてMLB公式記録に名前が残されているのは、1876年5月2日のシンシナティ・レッドストッキングス(現レッズ)戦で、シカゴ・ホワイトストッキングス(現カブス)の内野手ロス・バーンズが、ウィリアム・フィッシャーから記録したホームランである。

 なお、アメリカ野球の歴史を専門とする「BASEBALLLIBRARY.com」には、バーンズが記録したホームランは、インサイド・ザ・パーク・ホームランと記録されているが、当時の試合を伝えるシカゴの大手新聞社シカゴ・トリビューン紙の記事では、「2アウトからバーンズは、この試合で最高の打球を左翼席後方の馬車に届けた。クリーンホームランを打った」と掲載した。

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 そして、2020年5月3日には、MLB公式ホームページでマット・モナガン記者が「144年前、ホームランが誕生」のタイトルで、バーンズのホームランについて記事を書いている。

 記事の最後にモナガンは、

「映像や生き証人がいないので、バーンズがド派手なバットフリップをしたのか、それともベースを一周してからチームメイトと抱き合って喜んだかはわかりません。今はただ想像してみることしかできません」

 と綴(つづ)っていた。