岸田氏「再聴取等は考えていない」
だが、岸田氏は、「あのぉ、雑誌報道の一つひとつにコメントすることは控えます」とした上で、こう答弁した。
「私から森元総理に対して、この一連の事案と森元総理の関係、国民の皆様の関心を踏まえて聴取を行いました。私自身として、再聴取等は考えていない」
先日の記者会見で語った内容を繰り返すばかりの岸田氏に対し、野田氏はこう追及した。
「雑誌とか報道の一つひとつには云々、と言いましたけど、文豪の菊池寛の作った歴史と伝統のある最も権威のある総合雑誌。そこにね。私も色々寄稿したことありますけど、覚悟を持ってインタビュー出ますよ。でしょ? あなたも多分そうだと思いますよ。タイトルが『森喜朗元首相「裏金問題」真相を語る 240分』ですよ。240分ですよ」
そして、煮えきらない岸田氏に、野田氏は森元首相を国会に招致するよう求めた。
「総理が電話でご機嫌伺いみたいな話で『違う』と言っているけれども、森元総理はそう言っているわけだから、もう一回きちんと再聴取するのが私は筋だと思うんです。『やらない』と言うんだったらこれはしょうがないです。森元総理、参考人としてお話を伺わないといけないと思います」
森元首相が明かした岸田首相との電話のやり取りについて、改めて森功氏に尋ねると、こう明かした。
「岸田首相からの事情聴取については、インタビューだけでなく、森元首相に何度もその中身を確かめましたが、発言は変わりませんでした。間違いはないと思います」
240分にわたるインタビュー「森喜朗元首相『裏金問題』真相を語る」は、「文藝春秋」6月号及び「文藝春秋 電子版」で公開中。
森元首相は、自身が清和政策研究会の会長を務めていた頃に始まったとされる裏金作りについて詳細に語っている。さらに、昨年7月、清和研の会長になることを望んだ下村博文元文科相に、2000万円の入った紙袋を持ってこられた際のやり取りの詳細や、今年1月、塩谷立元座長に対して、「(裏金問題の)全責任を取って仲間を救ってやれ」などと説得したことについても明かしている。