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大胆なヌードシーンに挑んだ過去も…女優・土居志央梨が「世界的バレリーナの道」を選ばなかったワケ《「虎に翼」で“男装よねちゃん”演じる》

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「どいつもこいつも生ぬるい!」

 朝ドラ『虎に翼』で、ヒロイン猪爪(とも)()(伊藤沙莉)ら女子部の仲間に怒りをぶつける女学生。“男装の麗人”を熱演しているのは、女優・土居()()()(31)だ。

ヒロインの伊藤(『虎に翼』のHPより)

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15年間習ったクラシックバレエの実力は世界レベル

 芸能記者が言う。

「平岩紙や桜井ユキら女子部の仲間を演じる女優陣では無名に近かった彼女ですが、圧倒的な存在感で視聴者を魅了しています」

 大学の学生役を演じた俳優の松本一樹も続ける。

「感情をこめてぶつかり合うシーンが多い役で、啖呵を切ったり、長セリフも続くのに、失敗することはありませんでした。演じているというより、本当に怒っているように感じられるほどの迫力。でも一度、小道具のおにぎりを食べて、マズイという顔をしてしまったことがあり、可愛らしさも感じましたね(笑)」

 福岡生まれ、大阪育ちの土居。3歳の頃から15年間、習い続けてきたのが、クラシックバレエだ。土居が通っていた(ほう)(むら)友井バレエ教室を運営する法村バレエ団の代表に話を聞くと、

「うちの教室では当時一番の生徒でした。世界のコンクールにも出場できるレベルで、選ばれた生徒だけが受けられる特別クラスでレッスンを受けていた。バレエ団にも入ってもらいたかったほど本当に惜しい生徒でした。今は毎日、朝ドラを観て応援しています」

168センチの高身長(『虎に翼』のHPより)

オーディションで圧倒的な演技力を見せ、大学に合格

 土居は高校卒業後の2011年、京都芸術大学映画学科俳優コースに進学している。なぜ、彼女は“世界的バレリーナ”の道を捨てたのか。本人は大学の卒業生紹介サイトで、その理由をこう語っている。

〈このままバレエしか知らないまま終わってしまうかもしれない、もっと広い世界を見てみたい、という気持ちが湧き起こってきて〉

 京都芸術大学教授(当時)で、映画監督の林(かい)(ぞう)氏が明かす。

「大学入試は普通の試験ではなくオーディションで行います。そこで圧倒的な演技力を見せ、合格を決めました。バレエで舞台慣れしていたこともあり、堂々とした貫禄もあった。後に土居から『実はあの日、バレエ団の試験と重なっていたんです』と聞きました。女優の道で生きていくという強い決意を持っていたんでしょうね。普段は明るく、友達とワイワイ話をするような子で、男子学生たちにもよくモテたようです」