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憧れの男性像は冴羽獠

2014年に発売した初の写真集『鼓動』(キネマ旬報社)の中で、ロングインタビューに答え(取材・文/金原由佳)、子供時代に最も影響を受けた作品として北条司の漫画『CITY HUNTER』を挙げている。

「僕は主人公、冴羽獠の陰から未だに逃げられずにいると言っていいくらい、強い影響を受けています」

冴羽獠は普段はエロくてちゃらくていい加減な男だが、一度依頼を受けたら、どんなに危険でも厄介でもクールな態度で最高の仕事をすると解説し、「そういう生き方をしている男性に憧れますし、自分もそうありたいと思っています」「人間味のある男らしさやギャップに憧れます」と話していた。

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また、声優の神谷明にも憧れていたことを明かしていたが、2016年にはNHK Eテレの対談番組「SWITCH INTERVIEW 達人達」で念願の共演を果たす。長年の夢や希望は口にして実現させる、願えば叶う握力は強烈である。

実際、画面越しに見る亮平はエロくもちゃらくもいい加減でもない。真面目で努力家で爽やかな好感度大魔神。女性誌の編集者が彼の連載を担当していたが、数多の芸能人に会った中でもトップクラスの人格者と絶賛していたことを思い出す。

ただし、「依頼を完璧にこなす、最高の仕事をする」点は限りなく冴羽獠に近い。インタビューの中で「コメディのセンスには自信がありませんから」と弱点もさらけ出してはいたが、それも10年前の話だ。尋常ならざる努力がどのように花開いていったか、振り幅の大きな履歴を振り返ってみよう。

容姿端麗、語学堪能ゆえの悩み

鼓動』によれば、小学2年生のときに家族旅行でアメリカ・ロサンゼルスを訪れた亮平。中学3年生でワシントン州へホームステイ(交換留学)、高校では自然豊かなオクラホマへ留学した経験がある。

また、高校時代にはドイツ語のスピーチコンテストで優勝したという。そのきっかけは本人いわく「冴羽獠的な動機」。アメリカ人の女性に恋をした、ドイツ人の女性に恋をした、というのだ。語学堪能になった礎にも冴羽獠を持ち出すあたり、パーフェクトである。