映画では四姉妹の末っ子を演じた『海街diary』(2015年)、映画単独初主演となった『ちはやふる』シリーズ(2016年、2018年)などもヒットしました。是枝裕和監督作品である『海街diary』で日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞し、『三度目の殺人』(2017年)では日本アカデミー賞の最優秀助演女優賞を受賞。女優としての実力を開花させていきます。
2019年度前期に放送された、連続テレビ小説『なつぞら』(NHK)ではヒロインを演じるなど、この頃には国民的女優になっていました。
“遅咲き”ではないものの、20歳のころは“暗黒期”
時系列が前後しますが、アリスさんはすずさんより3年早い「ミスセブンティーン2009」に輝きモデルデビュー。翌年の2010年には昼間の時間帯に放送された『明日の光をつかめ』(フジテレビ系)にて、当時15歳で昼ドラ枠の史上最年少主演を務めました。
2015年と2017年に放送された『釣りバカ日誌』シリーズ(テレビ東京系)では明るく可憐なヒロインを演じるなど、ドラマの主要キャストに名を連ねることも多くなっていき、順調に人気女優へステップアップしていたのです。
けっして“遅咲き”ではないものの、アリスさんは昨年10月発売のファッション誌『ar』(主婦と生活社)のインタビューで、すずさんが先に大ブレイクしていた当時の複雑な心境を次のように語っていました。
「20歳ころには大人に怒られてばかりで、常に劣等感を抱いて人生を変えたいと思うほどの暗黒期だった。妹のすずがブレイクして、姿が見えないほど先に行ってしまった時は、さすがに劣等感が大きくて『すずどこ行っちゃったの?』って」
アリスさんが20歳のころというと、2014年から2015年にあたり、すずさんが「ゼクシィ」のCMガールを務めたり映画『海街diary』に出演したりしていた、大きく脚光を浴びていた時期でした。