犯行後、服装を替えた瑠奈は、Aさんの所持品と頭部を持ってホテルを後にする。チェックインから約3時間が経過した翌2日の午前2時頃のことだ。
事前に凶器やスーツケースを購入…入念な計画性と狂気
瑠奈の逃亡から、ホテルの従業員による遺体の発見まで約13時間。この空白の間、202号室に出入りした第三者の存在は、確認されていない。共犯として逮捕された修や浩子は、どのように加担したのか。
「父親は娘の犯行前後、車で送り迎えを担当したと思われる。両親は、娘による殺害行為や遺体損壊等を把握した上で、事前に凶器やスーツケースを購入するなど、準備段階から関わっていたとみられ、入念な計画性と狂気が窺えた」(同前)
父の修は医師として家庭を支えてきた
田村家の近隣住民は、驚きを隠せない。
「お医者さんで穏やかなお父さんと、筆まめで植物や生き物が大好きなお母さん。ロングヘアの娘さんはお母さんにそっくりで、以前は、母娘で仲良さそうに歩いているのを見かけました。非の打ちどころのない理想的な3人家族に見えたのですが……」
一家の大黒柱だった父の修は本来、人の命を救うはずの医師として、家庭を支えてきた。オホーツク総合振興局管内の紋別郡遠軽町出身。祖父が記憶を辿る。
「昔から音楽が好きで。中学の時、中古のエレキギターを買ってね。兄貴は尺八だったけど。医大に進んでからも仲間たちとバンドをやってて、旭川で音楽イベントをやると優勝するんだよ。でも勉強もしっかりやっていて、国家試験も一発で合格したんだ」
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