2011年、ショッキングなニュースが瞬く間に全世界へと流れた。
「クリスチャン・ディオールのデザイナー、ジョン・ガリアーノ逮捕」
絶頂期に暴言を吐いたジョン・ガリアーノ
ガリアーノはジバンシィ、クリスチャン・ディオールと、世界的ブランドのデザイナーに次々と抜擢され、ファッション界の至宝と称えられた“ファッション界の革命児”。
しかし、絶頂期だった2011年2月、反ユダヤ主義的暴言を吐く動画が拡散、その後有罪となり、当時デザイナーを務めていたクリスチャン・ディオールから解雇され、すべてを失ったのだ。
暴言の背景には何があったのか? 事件から13年たった今、ガリアーノ本人が「洗いざらい話す」ドキュメンタリー映画『ジョン・ガリアーノ 世界一愚かな天才デザイナー』が、9月に日本公開されることが決定した。
年32回のショー、加速するアルコール依存症
映画は、大胆なスタイルで世界中を魅了していったガリアーノの栄光の道程を、貴重なアーカイブ映像と共に振り返りながら、ガリアーノを診断した精神科医、今も心の傷が癒えないという事件の被害者にもカメラを向ける。そこからは、現代の重大な問題の一つ、“キャンセルカルチャー”も浮かび上がってくる。
年32回のショーを抱え、超人的な仕事量をこなしながら、相次ぐ大切な人の死、さらにアルコール依存症が加速、「ゆっくりと死に向かっていた」と自ら暴露する、その闇とは…。
ケイト・モスやナオミ・キャンベルも登場
このたび解禁となった予告編は、俳優のペネロペ・クルスやシャーリーズ・セロン、映画『プラダを着た悪魔』の鬼編集長のモデルともいわれる『VOGUE』の伝説的編集長アナ・ウィンターなど、そうそうたる面々が登場。
トップモデルであるケイト・モスは「彼が私に歩き方を教えてくれたの」、ナオミ・キャンベルは「(私たちは)彼の魔法の一部になりたかった」とコメントしている。
そして、ガリアーノが「すべてを話す」とカメラの前に座り、真相が語られる。