収入はほぼゼロだった
「後藤さんは『どうしましたか?』と優しく声をかけ、ケアステーションまで連れてきて小1時間ほど話を聞いてあげるんです。それで、おじいさんが眠たそうな顔になってきたら『そろそろ寝ましょうか』と言って寄り添いながら部屋に連れていく。そんな姿を見て、なんて心優しい人なんだろうって。だから今回の事件がどうしても信じられなくて……」
元妻の冬美さんと知り合ったのも介護の職場で、15年に結婚。3人の子宝を授かり、周囲からは幸せそうな家庭に見えたのだが……。
前出の社会部記者が解説する。
「後藤は昨年3月に介護の仕事を辞め、以降は在宅でフリーの動画編集者として仕事を募るように。しかし、思うように仕事が回って来ず、収入はほぼゼロだったようです」
稼ぎのない夫に妻がしびれを切らしたのか。
理髪店を営む後藤の父に声をかけたが、無言で何度も首を振った後、「ごめんなさい」と言って去っていった。
逮捕後、後藤は警察に対しこうも供述しているという。
「最後は家族で一緒にいたかった」
優しき父が、妻と3人の子を手にかけた理由は解明されるのか。警察は今なお慎重に調べを進めているという。
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