突然ですが、私は人狼ゲームが大好きです。
その存在を初めて知ったのは高校生の時。登校中、仲の良かった友人から「嘘つきを簡単に見つける方法って何かあるかな?」と真顔で訊かれ、大いに困惑したのが始まりです。「そりゃ状況によりますがな。何、あなた詐欺にでもあいそうになってるん……?」とガチで心配してしまったのですが、彼女は慌てて、現在自分は人狼というゲームにはまっているのだと説明し、そのルールも教えてくれたのでした。
曰く、時間制限がある中、複数人でトークしながら嘘つきを見つけるテーブルゲームであること。最初にランダムに村人と人狼の役職が割り振られ、村人役になった人は「自分は村人です!」と言い張る人狼を見つけ出さなければならないこと。人狼は人狼だと気付かれないように振舞い、村人を陥れるために全力をそそぐこと――。
ぶっちゃけ、口頭で説明されただけではよく分からなかったのですが、「友達とプレイしたらその後の人間関係に支障をきたしそうなゲームだな……」とは思いました。後に、愛好家から「友情崩壊ゲーム」などと呼ばれていることを知りましたが、さもありなん以外に言いようがありません。
そして幸いなことに、私はそういう騙し合い系のゲームが大好きなのでした。
ルールを知り、「自分もやってみたい!」と思いましたが、人数が必要なため中々機会には恵まれなかった上、数少ないプレイを通じて分かったのは、私はアホほどに人狼ゲームが弱いという悲しい事実でした……。
当時、物足りなさを埋めるために名勝負の記録を読み漁ったりもしましたが、最も人狼不足を補ってくれたのは、実は人狼を扱ったテレビ番組でした。
単純化したルールではありましたが、タレントさん達が必死で嘘をついたり言い逃れをしようとしたり的外れな推論で他人を責め立てたり責め立てられたりうっかり嘘をつくのに失敗して自爆しても平然と振舞わなければならなくなったりしている時の様子をつぶさに見られるのが、本当に面白かったのです!