「犯罪になることも想像できないのは、ちょっと“携帯を手にした猿レベル”じゃないかな」
女子高生時代は「天皇たんおめツイート」で大炎上……。高校中退後はさまざまな仕事を経て、キャバ嬢&インフルエンサーになったくりおねさん(24歳)。SNSの酸いも甘いも噛み分けてきた彼女だから知る「炎上してしまう人たちに欠けた視点」とは?(全2回の2回目/前編を読む)
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24歳になった「天皇たんおめツイート炎上女子」
――24歳になった今は、どんな生活を?
くりおね 名古屋のキャバクラで働いています。働くこと自体は好きですね。でも、仕事に慣れたら飽きちゃう自分もいるんです。働き始めのときは毎回、“新しい自分!”みたいな気分で、世界がキラキラしてて、めっちゃ楽しい。それが慣れて「やらなきゃいけないこと」に変わった瞬間、やる気を失います。だからどの仕事も長続きしないんですけど。
――実家は鹿児島ですが、名古屋に引っ越した理由は?
くりおね 特に理由はなく、なんとなく。名古屋に引っ越して感じるのが、都会では“変わった人”が歓迎されるということですよね。
実家は最寄りのコンビニまで歩いて40分もかかるほどの田舎なんです。そんな田舎だと目立つ人は“ひがみの対象”になりやすいというか。鹿児島時代は自分からSNSの話をしなくても、なぜか「あいつはフォロワーが多くて気取ってる」みたいな言われ方をして、面倒くさかったなと。
逆に、名古屋ではSNSのフォロワー数が多いことがわかると「すごい!」って言ってもらえる。田舎と都会では、変人の扱いが違うんだと思います。
「弟が寿司を食べる動画」が大拡散
――キャバ嬢だけでなく、インフルエンサーとしても活躍されています。TikTokでは、スシローが醤油差しを舐めた少年の動画が拡散されたことで苦しんでいる時に、弟さんがスシローで美味しそうにお寿司を食べる動画をあげて大バズりしましたね。
くりおね 実はあれは3年ぐらい前の写真で、狙ってやりました。リアルでもネットでも、人がびっくりした顔を見るのが好きなんです。でも私、「天皇のおかげで稼いでいる」「弟のおかげで注目されている」と言われることを根に持っているんですよ。自分のセンスが認められてほしいのに。
――炎上で注目されたいワケではないですもんね。スシローのいたずら少年のような、いわゆる“バカッター”についてはどう思いますか?
くりおね 私はこれまで何十個もバイトをしてきたんですが、いつも仕事をする前に研修でSNSの正しい使い方を叩き込まれるんですよ。投稿内容はもちろん、ハサミの天ぷらを揚げてはいけませんとか、賠償金がどれくらい発生するだとか。だからSNSに公開してアウトなものはわかっているつもりです。
だから伝えたいメッセージもなく、犯罪になることも想像できないのは、ちょっと“携帯を手にした猿レベル”じゃないかなと。