「天皇誕生日おめでと あんま絡みないけど、素敵な82歳にしてね」――今から9年前の12月23日、天皇(現上皇)の誕生日を祝って炎上したのがくりおねさん(24歳)だ。

 当時、高校生だった彼女はなぜそんなツイートをしたのか? そして、その炎上が人生に与えた影響とは…‥? インタビュー前編をお届けする。(全2回の1回目/後編を読む)

今から9年前、「天皇たんおめツイート」で注目を集めたくりおねさん。当時の喧騒をどう振り返る?(写真:文春オンライン編集部)

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「天皇たんおめツイート」の真相

――まず「天皇たんおめツイート」について。9年前、どのような気持ちであれを……?

くりおね 天皇誕生日って、日本だと祝日ですよね。もともと私の家は記念日や祝日といったお祝いごとが好きなんです。だから天皇誕生日もあまり深くは考えず、七夕だから短冊飾ったみたいな感じでお祝いツイートをしたんです。こう言っちゃうと、また叩かれるのかもしれないですけど。

――9年前の投稿画像には、天皇陛下の写真をハートで囲み、「祝82才♡♡ 我らが天皇♡♡」と手書きメッセージを添えて。さらにセーラームーンのスタンプと「HAPPY BIRTHDAY」というセリフもデコレーションしていました。

天皇たんおめツイートを投稿する様子(写真:Instagramより)

くりおね 当時、高校生の間で、誕生日デコが流行っていたんですよね。それで天皇にも同じことをしたら面白いかなと思って。でも別に私が日本で初めて天皇誕生日にツイートしたわけでもないんですよ。ただ投稿した画像がキャッチーなだけで。

――投稿したら、あっという間に反響が?

くりおね 0時過ぎに投稿したんですけど、朝起きたらリプ欄がすごいことになってて。「親の顔が見てみたい」というツイートを私の家族が見て爆笑するなんてこともありましたね(笑)。

 ただ、バズったあとにすぐ担任の先生から連絡が来て。投稿の削除とリプライに返信しないことを命じられました。「学校が言うなら消したほうがいいんじゃない?」とお母さんからも言われて、その投稿はすぐ削除しましたね。私、意外と親のしつけが厳しくて、この世でいちばん怖い存在がお母さんだったんです。

――「炎上」してるなと思いましたか?

くりおね そもそも炎上って何なんですかね? リプ欄には「不敬だ」と批判する人もいましたが、面白がって褒めてくれる人もいたし……。

――批判についてどう思いましたか?

くりおね まぁ、今となってはその気持ちもちょっとわかるよぐらいですかね。

高校退学の原因は…

――その後、学校に改めて呼び出されたんですよね?

くりおね うちの学校は携帯を持ち込むのが禁止でした。たんおめツイートのあとに携帯の中身を見せなきゃいけなくて、そこで校内で撮った写真が見つかってしまい怒られてたんです。それで学校から校則違反に当たるので、「退学」か「携帯解約」かの二択を迫られて……。

 でもまぁ、普通に考えて携帯を持っているだけで退学は厳しすぎるじゃないですか。だから、あえて厳しい選択肢を提示することで、どうしても携帯解約のほうを選ばせたかったんだと思います。

 あのツイートのせいで学校にもいっぱい電話が来てたみたいだし……今思うと、学校側としても何かしら“処分した感”を出さないといけなかったのかもしれません。

――結局その後に退学していますが、投稿との関係は?