文春オンライン

〈警察の上から下まで…〉警視庁捜査一課“伝説の取調官”が指摘する「木原事件」と「鹿児島県警の不祥事」に共通するもの

サツイチの元警部補・佐藤誠氏(65)が衝撃の書『ホンボシ 木原事件と俺の捜査秘録』を執筆した3つの理由

2024/06/27

source : 週刊文春出版部

genre : ニュース, 社会, 読書

note

「全国に約26万人の警察官がいる中で、『事件性がない』なんて言ってるのは、警察庁長官と前捜査一課長の2人だけだよ。こんなの『弱い者いじめ』だよな。だから俺は徹底的にやってやろうと思った」

 こう語るのは“伝説の取調官”佐藤誠氏(65)だ。

 ◇◇◇

ADVERTISEMENT

 2006年4月9日に発生した、木原誠二前官房副長官(54)の妻X子さんの元夫・安田種雄さんの不審死事件、通称「木原事件」。「週刊文春」2023年7月13日号の報道で実態が明るみに出てからまもなく1年が経過するが、新たな展開を迎えた。

木原誠二前官房副長官 ©時事通信社

「事件性は認められない」に真っ向から反論

 事件を巡っては警察庁の露木康浩長官が昨年7月13日の記者会見で「事件性は認められない」と発言。これに真っ向から反論したのが、元警視庁捜査一課サツイチ(殺人犯捜査第一係)警部補の佐藤氏だった。佐藤氏は2018年の再捜査時にX子さんの聴取を担当した元取調官。一連の捜査に深く関わってきた。

 2023年8月3日号の「週刊文春」に佐藤氏は実名で登場。前出の露木発言に対し、「これは事件だ」と反論すると同時に、雑誌発売日の翌日には記者会見も開いている。

関連記事