選挙は八百長ではない?
――ぶっちゃけ、AKB48の総選挙はガチだったんですか?
秋元 “ガチだった”とは?
――順位を入れ替えたりの不正は一切なかった?
秋元 もちろん。ガチでやらなければ、ファンを裏切ることになるからね。スタッフにも、厳しく言い伝えていた。だから、第三者機関を入れて、不正が行われないように監視してもらった。
――オーバーですね。
秋元 たかが、アイドルの人気投票イベントに、真剣に向き合うから、ファンも面白がってくれたんだと思う。
――秋元さんは、スタッフとして投票結果をいつ知るんですか?
秋元 みんなと同じ。会場で、メンバーやファンと一緒に開票結果を見るの。本当は、開票イベントが始まる30分前に、第三者機関立ち合いの下、集計は終わっているらしい。「秋元さん、先にご覧になりますか?」と聞かれたので、「いや、メンバーやファンと一緒に熱狂したい」って断ってから、ずっと、みんなと一緒。開票前に、色々なメディアから“順位予想”を取材されるんだけど、当たった例しがない(笑)。
――それだけ、AKB48総選挙というイベントがガチだったわけですね? ということは、定期的に行われていたAKB48名物の“握手会”は、事前の選挙活動になるっていうことですね?
秋元 (笑)。別に、“握手会”は、AKB48が生み出したものじゃなくて、70年代のアイドルの時代から、レコードの販促キャンペーンとして、レコード店やデパートの屋上でやっていたものなんだ。まあ、AKB48の場合は、握手会の規模が何千人、何万人になっちゃったから、みんな、驚いたんだろうね。
◆
本記事の全文は「文藝春秋 電子版」に掲載されています(「AKB48選抜総選挙が歴史になるまで」)。
「文藝春秋 電子版」では、連載中の「秋元康ロングインタビュー」をすべて読むことができます。