おお、遂に菅さんが立ち上がったぞ!
『菅氏、首相の責任に言及 政治資金問題「総裁選で刷新感を」』(日本経済新聞6月24日)
自民党の菅義偉前首相は6月23日に「文藝春秋電子版」のオンライン番組に出演し、岸田首相の政治責任に言及した。党派閥の政治資金問題への対応がその要因だと強調したのである。
菅氏は昨年も月刊誌「文藝春秋」(2023年2月号)のインタビューで岸田首相批判をしていた。
《皆さんの中には、国民の声が政治に届きにくいと感じている方も多いと思います。》
素晴らしい! しかし一方で「どの口が言う?」とも思う。首相当時にあれだけ説明不足と言われた人が何を言っているのだろう。見えてくるのは「私怨」だ。3年前を振り返ろう。
やっていることは“怨念政治”
2021年8月末。支持率が著しく低下した菅首相は9月に予定される自民党総裁選に出るか注目されていた。菅氏では今後の選挙が戦えないと党内から言われていたからだ。そんな菅氏を尻目に早々に立候補を表明した岸田氏は自分が総裁になったら二階幹事長を再任しないという先制パンチを放った。菅氏はすぐさま岸田案をパクって二階外しを決断。総裁選を先送りして9月中に解散という奇策も選択肢に入れた。しかし万策尽きた菅氏は出馬断念に追い込まれ、岸田氏が総裁となった。
その後の菅氏はちょいちょい岸田批判を展開。昭和から取材をしているベテラン記者に聞くと「前の首相が今の首相を批判するなんて異例すぎる」と当時から呆れていた。令和を発表した菅さんだが、やっていることは昭和自民党の怨念政治そのものだと。たしかに今回の「岸田降ろし」も菅氏の怨念を感じる。
さらに気になるのは菅氏のブーメラン体質である。