宇佐見坂 一応、植物化学です。植物学や生化学が中心ですが、有機化学や微生物学等も学んでいました。髪が好きだったので、当時はこれらの学問を生かして、化粧品会社でヘアケア用品に関わりたいと思っていたこともありました。

就活のときは「でっかいメロンパンぐらいのお団子」を作った

──就活の時は、髪はどうしていたんですか?

宇佐見坂 しっかり固めて、でっかいお団子みたいな感じにしていました。当時も腰下くらいまで髪があったので、とにかく体積が大きくて。普通の女性は文字通りお団子、くらいの大きさなのに、私のはでっかいメロンパンぐらい(笑)。

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学生時代は「でっかいメロンパンぐらいのお団子」を作って就活に挑んだ ©橋本篤/文藝春秋

──就活は男性も女性も画一的な服装が求められますよね。苦労しそう……。

宇佐見坂 結構大変でした。とても長い髪は良くも悪くも目立つので、お団子にまとめましょう、とマナー講師にも言われましたので、常にしっかりまとめていました。大人になって髪の毛がとても長いと、実は一般的、社会的な目ってあんまり良くないんだなと実感したのもこの頃です。

 それまでは「長くてきれい」なら褒められてCMなどの仕事になる、という環境にいたので。「きれいなロングだね」と言われるのって、だいたい胸元の長さぐらいまでらしくて。それより長いと「ちょっと異質」「気持ち悪い」という印象を抱かれることが、悲しいですが多いみたいです。

「きれい」と「きれいじゃない」の差ってすごくシビアなんだなと実感しました。特に清潔好きな方からの目は厳しいです。

──髪が原因で悪く言われることもあるんですか?