のんさんが音楽活動を本格スタートして、まもなく1年が経つ。フェスデビューは伝説のテクノユニット「YMO」のメンバーで、鈴木慶一さんと組んだ「THE BEATNIKS」でも活躍する高橋幸宏さん主宰の『WORLD HAPPINESS 2017』。“ミュージシャンのん”の誕生を後押ししたのは、高橋幸宏さんだった――(全3回/#2、#3に続く)。
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歳のわりにマニアックな人を聴いてるんだな
――お二人が最初に出会った時のことは覚えていますか?
高橋 最初は一昨年、METAFIVEのライブを観に来てくれたときかな。
のん はい。Zeppダイバーシティ東京にうかがったときでした。METAFIVE、めっちゃかっこよくて興奮しました。
高橋 METAFIVEのメンバーは全員のんちゃんのファンだったから、一緒に写真撮りまくったんだよね。テイ・トウワくんなんかもう大喜びでね。僕の事務所のスタッフが連れて来たんですよ。
のん はい。私の音楽のことを色々手伝ってくださっていて。
高橋 のんちゃんがブログやインスタで上げている写真を見ると、僕の近しい人たちのライブに結構行っているので、そういう音楽に興味がある人なのかなと思ったの。
のん そうですね。矢野顕子さんのライブにもうかがいました。
高橋 なんか歳のわりにマニアックな人を聴いてるんだなと思っていました。
のん 矢野さんは自分の趣味で、色々な歌い方を研究している時に出会ったんです。矢野さん経由で忌野清志郎さんも知りました。
高橋 LINEのCMも印象的だったね。CMで流れるキリンジの「エイリアンズ」。僕、あの曲大好きなんですよね。
のん CMは私がただいるだけのシンプルな映像でしたけど、「エイリアンズ」は素敵な曲ですよね。
高橋 のんちゃんも歌ってるよね?
のん はい。去年の年末にのんフェス(「のん、KAIWA フェス Vol.1 ~音楽があれば会話が出来る!~」)でも堀込泰行さん(元キリンジ)と歌わせてもらいました。
高橋 最初の頃、デモテープでJ-POP系の曲を歌ってるのを聴かせてもらったけど、どういう方向性の音楽でいくのかなと思っていたんですよ。
のん ボイスレッスンを受けていた頃は、ロックとバラードのどちらも練習していたんです。でも、やっぱり自分の中で流れているのがロックやパンクなので、ロック寄りになっちゃいましたけど。