日本でも多くのファンを抱える9人組ガールズグループKep1er(ケプラー)が、まもなく7人体制で再出発する。元々2年6ヶ月の期間限定のプロジェクトユニットであったため、発表当時は7人の再契約とグループ存続を喜ぶ声と同時に、マシロとイェソの2名が去ることを嘆く声も多くあった。

 約2年半駆け抜けてきた9人の姿、Kep1erというグループが歩んできた道とは、一体どのようなものだったのか? 今、改めて振り返りながら、彼女たちの今後の展望についても予想してみたい。(全2回の前編/つづきを読む

Kep1er ©時事通信社

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人気オーディション番組から生まれた多国籍ガールズグループ

 Kep1erは2021年に放送された韓国・Mnetのオーディション番組「Girls Planet 999:少女祭典(通称:ガルプラ)」から誕生した日中韓の多国籍ガールズグループだ。Mnetのオーディション番組といえば「PRODUCE 101」「PRODUCE 48」などで知られる“プデュ”シリーズが有名だ。

 Wanna One、I.O.I、IZ*ONEなどアイドルの登竜門としてブランド化しており、日本版のオーディション番組も制作されている。しかし、本国の“プデュ”は2019年に投票操作などの不正が発覚、プロデューサーが逮捕されるという事態に発展した。その後、新シリーズは制作されていない状況にある。そのため、「Girls Planet 999:少女祭典」は“プデュ”に代わるオーディション番組として大きな期待が寄せられていた。

Mnetのオーディション番組「PRODUCE 48」から生まれた12人組ガールズグループのIZ*ONE ©getty

 グループとしてのデビューは叶わなかったが、スー・ルイチー、フー・ヤーニン、日本でタレントとして活躍中の川口ゆりななど魅力的な参加者が多く、終盤は誰が受かってもおかしくない状況であった。そんな中、韓国からはユジン、チェヒョン、ダヨン、バヒエ、ヨンウン、イェソの6人、日本からはマシロとヒカル、中国からはシャオティンがKep1erとしてデビュー。

予定を覆し、異例の「グループ存続」に至った理由とは

 K-POPは現時点で「第5世代」まで来ていると言われ、ベテランからルーキーまで多くのグループが活動している中、Kep1erは「第4世代(2019年~2023年デビュー)」組に入る。この世代は絶大な人気を誇るIVEやaespa、LE SSERAFIM、そして日本でも大ブレイク中のNewJeansがおり、ここ数年続く「ガールズグループ戦国時代」を牽引するグループが名を連ねている。

 そんな状況下でもKep1erが着実にファン層を拡大、当初の予定を覆し異例の「グループ存続」に至った理由は一体何だろうか。