7月7日投開票の東京都知事選で3選を果たした小池百合子都知事(71)の実兄・勇氏(74)が、中東サウジアラビアから鉄を輸入する事業を巡り、関係者とトラブルになっていることが、「週刊文春」の取材でわかった。勇氏が関係者とやり取りする動画を入手した。

学歴詐称疑惑を巡り、妹を“援護射撃”する兄

 小池氏は自民・公明の実質的な支援を受け、300万票近い得票数で当選。2位の石丸伸二氏(41)に約130万票の差をつける圧勝劇だった。

3選を果たした小池氏 ©時事通信社

「都知事選前には、カイロ大学卒業を巡る学歴詐称問題が再燃。元側近が公職選挙法違反容疑で刑事告発する事態に発展した。小池氏は中東政策に力を注いできただけに、敏感になっていました」(小池氏周辺)

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 そんな小池氏を“援護射撃”したのが、実兄の勇氏だ。「FLASH」(6月18日発売号)や「週刊文春」(6月27日発売号)に相次いで登場し、共にカイロで過ごした経験を踏まえ、「詐称なんてあり得ない」などと学歴詐称疑惑を否定する見解を示している。

カイロ大の卒業証明書 ©文藝春秋

今年4月4日、勇氏の事務所で行われた2度目の商談

 勇氏は、アフリカとの経済交流や文化交流の緊密化を掲げ、外務省などから支援も受ける一般社団法人「アフリカ開発協会」の理事を務めてきた。自身も2014年に「ACEジャパン株式会社」を設立。同社の法人登記簿の目的欄には〈工業製品の製造・販売・輸出入〉などと記されている。

「週刊文春」は今回、勇氏と関係者A氏が、サウジアラビアからレール型の鉄スクラップ(レール鉄)を輸入する事業を巡り、やり取りする動画を入手した。撮影されたのは、今年4月4日。場所は都内にある勇氏の事務所だ。

 勇氏とA氏は昨年12月に一度、商談をしており、この日が2回目の商談の場だった。投資規模は7億5000万円。動画の冒頭には、こんな場面が収められている。